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プロフィール
渡辺学
1986年入社。ゴルフ担当を経て89年からテニス、ラグビー、アメリカンフットボール、アマチュアレスリング、陸上、水泳、サッカーなどの取材に携わった。五輪は夏季2回、冬季3回を現地取材。2001年に運動部デスク、06年から文化部で社会面デスクを担当後、専門委員などを経て現在法務広報室長。早大卒。
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休場の“軽さ”と貴乃花
2018年11月14日

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 大相撲1年納めの九州場所で3日目から出場した小結魁聖が大関高安に敗れて“黒星発進”となった。ふくらはぎを痛めている左足に力が入らない様子で、大関の引きにあっけなくバッタリ。NHKの放送によると故障箇所の違和感がなくなったことで出場に踏み切ったというが、稽古は十分でないとも伝えられた。

 明確なデータはないが、近年の大相撲では場所途中からの出場や途中休場からの再出場が珍しくない。先場所も、若手有望力士で平幕上位だった豊山が初日から4連敗後に5日目から休場し、中日に再出場。そこから3勝5敗で、トータル3勝10敗5休で終えた。この場所では平幕下位の旭大星も初日から2連敗後、3日目に勝ったものの4日目から休場。9日目に再出場したが2連敗で11日目から再び休み、1場所2不戦敗の珍記録も作った。さらには十両でも青狼が初日から3連敗後に休場、7日目に再度土俵に上がって千秋楽まで取ったが、白星は不戦勝ひとつにとどまった。

 上述の例をみると、魁聖は場所前の稽古で左ふくらはぎを痛め、肉離れで約2週間の安静加療を要する見込みとの診断がなされていた。秋場所当時の豊山の場合は、3日目の負傷(左ヒジじん帯)で「約1週間の安静加療見込み」。旭大星は両ひざ半月板損傷で「約1か月間の加療を要する見込み」にもかかわらず再出場。青狼も左足ねん挫で「9月場所の休場を要する」とされながら土俵に戻ってきたが、相撲を取っての白星はなかった。

 魁聖は13場所ぶりの返り小結、豊山は前場所の12勝で自己最高位に進出、旭大星や青狼はそれぞれ、十両と幕下への転落危機に直面していた。1番でも多く白星を積んで地位を維持したい気持ちが彼らの再出場を後押ししたに違いないが、故障を悪化させるリスクも伴う。ぶざまな相撲しか取れなければファンへの裏切りになる。秋場所3力士のケースでも、一定の成果を挙げたのは3勝した豊山だけ。昔も休場者の再出場はあったと思うが、休む以上は治療に専念して万全で次場所に臨むのが通例だったように記憶する。

 それに比べると近年は休場の“重み”がなくなり、再出場のハードルが低くなったかのような印象さえ受ける。今年初場所では元大関で前頭10枚目だった照ノ富士が「2型糖尿病で約1週間程度の療養を要す」とされながら、途中休場からカムバック。診断で示された日数の休場だとはいえ、万全とは言えない状態だったことは再出場からの5連敗が物語る。

 立場上“ありえない”横綱でも、2003年初場所で貴乃花が2日目に左肩を痛めて全治1週間とされ3日目から休んだが、5日目に異例の再出場を果たした例がある。結果は2連勝から2連敗後、土俵人生の幕引きという重大決断をしている。まさに力士生命をかけた再出場だった。

 鍛えられたアスリートが「全治」に満たない期間で復帰する例は各競技で珍しくないのかもしれないが、近年の大相撲では貴乃花の決断のような鬼気迫るものは感じられない。

 



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