日本語、英語、フランス語を追いかける…猫語の達人!
プロフィール
町田忠
執行役員専門委員。競馬記者10年を経て校閲担当25年超。文字と言葉の魅力に取りつかれて言葉の世界をふわりふわりと旅し続けている。仕事を離れると、猫写真家に変貌し日夜のら猫を追いかけ回す、のら猫と文学とビートルズ愛好者。
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「ボレー」って何だろう?
2012年07月31日

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7月31日(火)

 

 ようやく金メダル1号が、女子柔道から出ましたが、ロンドンオリンピックはサッカーが男女ともに好調で、この分だと男子がメダルも…と、予想を上回る盛り上がりを見せています。体操・内村、競泳・北島の不振を吹き飛ばしてほしいものです。

 さて、そのサッカーの話題ですが、気になることがありましたので、ここでちょっと触れておこうと思います。

 

◆男子サッカー初戦(26日、スペイン戦)

 たとえ仕事でとはいえ、思い出すだけでも楽しいあのFW大津祐樹の得点シーン。優勝候補のスペインを見事撃破しました。扇原が蹴ったコーナーキックの球を、左ファーからDFを振り切って飛び込んだ大津が合わせて絶妙のゴール。テレビを見ていた私は、打つ瞬間は球が大津の陰に隠れていたので、シュートシーンは大津の後ろ姿。球がゴールに転がり込んだのは見えたため、興奮状態になり、てっきりボレーでシュートしたものと思っていました。その後、中継で、別角度からのシーンのビデオを流したかどうかも覚えていないほどでした。

 そのあと、会社に出勤し仕事中のこと、東スポ1面は当然のごとく男子サッカー「スペイン撃破 日本金星」のビッグニュース。そして、紙面左下の「VTR」コーナーに「CKから千金ボレー」の見出しがつきました。「そうそう、その通り、千金、千金。大津、でかしたぞ」と、感心するばかり。ボレーで打ったものと思い込んでいたのでした。

 

◆自宅に帰ってビデオを見てみると…

 1日たってもまだ酔いがさめません。家に帰ってから、再度、得点シーンをビデオで繰り返し、見てみました。いやあ、大津、すごいわ、あの球をまっすぐゴールへ転がすなんて。しっかりFWの仕事してるなあ。成長したなあ。

 すると、おっ、待てよ…ゴール裏からあのシーンを撮ったビデオが画面に映し出されると、扇原が蹴ったボールが大津の足元の寸前でバウンドしているではありませんか。

 ん? ボレー? これがボレー? 疑問が湧いてきました。ワンバウンドしている球を蹴ってもボレー? すわっ、東スポ、間違ったか? やばい…でも、もう遅い。

 

◆サッカーに詳しい人は

 翌日、出勤すると、サッカーに詳しい者に「あれ、よく見たら、大津が触る前にワンバウンドしていたよ。ボレーって言っていいの?」と確認すると、「あれはボレーです。あのようなケースはボレーとしてもいいんですよ」とのことだった。ひとまず、ホッ。

 

◆2戦目モロッコ戦でまたも…

 30日のモロッコ戦も午前1時に目覚まし時計をかけてテレビ観戦。これがまた素晴らしい永井のゴールで1-0勝利。2連勝で8強入り確定。これはもうスペイン戦勝利を奇跡なんて言っていた人は懺悔もの。実力で勝ち進んだ、堂々たる優勝候補に!!

 で、その永井のゴールシーン。清武のロングボールが大きくワンバウンドしたところに俊足永井が走り込んで右足をひと振りのループシュート。これがバウンドしてゴールに吸い込まれる鮮やかな得点シーン。あまりに感動的なゴールに、試合後もあちこちのニュースを見たり聞いたりしてしまいました。

 すると、どうだろう。「ボレーで永井が…」と、またもボレー発言が、今度はテレビのスピーカーから私の耳に飛び込んできました。え? え? ホント? 確か、清武のパスが、私にはワンバウンドしていたように見えたのだが…。でも、今回はサッカー選手が、そう言っているのだから間違いない。日本ではあれはボレーとされるのか。つまり、宙を飛んできた球をトラップせずに直接打つことがボレー。そういうことになるようだ。小さなバウンド、あるいは大きなバウンドなどは“込み”の話なのだろう。ある意味、ホッとしたが、もやもやしたものも残った。

 

◆ボレーって何だ?

 私の頭の中では、ボレーとはバウンドしないうちに打つこと、という意味になっている。

 英語volley(発音は「ボリー」)。この単語、英和辞典の発音記号を見ると「vali」となっていて(辞書によっては「ボリー」と両方表記されている)、その通りとすれば「バリー」と読むことになるが、私の経験では「ボリー」で、ずっと以前アメリカ人に対し「バレー」と発音したら「アメリカではボリーって言うんだ」と教えられました。その後はボリーと言っているし、ボリーと発音する人にしか出会わない。

 で、そのボリー。英語では「一斉射撃」という意味で、そこから、「テニス・サッカーなどで球が地につかないうちに打ち(蹴り)返すこと」という意味になっている。球が地に落ちる前に打ち返す。だからvolleyball(ボリーボール=日本語では「バレーボール」)は球が地に着いたら負け、アウトになる。地に着かないうちに打ち返さなければならない。だからボリーボールと言うのだ。

 テニスでも球が地に落ちる前に打つことをボレーと言う。

 語源はフランス語の「volee(ボレー、最初のeの上にアクサンテギュ「´」)=飛ぶこと」だが、フランス語でバレーボールは「volley-ball」(発音は「ボレボル」)で英語の外来語となっている(ちなみに、フランスではバレーボールはあまり盛んではない)。

 英語と日本語、ちょっとした(大きな?!)意味の違いがあるようだ。それはそれで頭に入れておかなければならない。







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