日本語、英語、フランス語を追いかける…猫語の達人!
プロフィール
町田忠
執行役員専門委員。競馬記者10年を経て校閲担当25年超。文字と言葉の魅力に取りつかれて言葉の世界をふわりふわりと旅し続けている。仕事を離れると、猫写真家に変貌し日夜のら猫を追いかけ回す、のら猫と文学とビートルズ愛好者。
最新記事
カレンダー
2017年10月
« 6月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

Archives

「マスコミ」と「メディア」の意味はどう違うのか?
2013年02月04日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「マスコミとは何か?」

「メディアとは何か?」

 

 こんな質問をされても案外即答することができないのではないか? そこで、インターネットで検索してみたら、中学校では公民の時間に、いまではしっかり勉強しているということを知り、大人として恥ずかしい思いをしてはいけないと思い、ちょっとまとめてみました。

 恥ずかしい思いをしてはいけないとはオーバーかもしれませんが、案外、きちんと分けて使っていないことがあるのではないか、と思うのです。よく読んでみると、実際、どちらが使われていても違和感がないような気がします。マスコミとメディアは同意語?

 

 本日の東スポ(2月4日発行5日付)が参考になるかもしれません。「マスコミ」と「メディア」が計5回登場しています。

 

①3面「金正恩が16日までに核実験」の中で「韓国メディアによると」

②5面「中日クラーク薬物騒動一蹴」の中では「マスコミ報道も過熱した」

③18面「真実一路」の中に「現地のマスコミからは」

④18面「最強狙撃者が射殺される」の中で「米メディアによると」

⑤終面「小森純涙の謝罪」の記事に「一部マスコミに叩かれてしまった」

 

 偶然とはいえ、1部の新聞に5回も出てくるのだから出現頻度が高い外来語といえるでしょう。ここでは取り上げませんでしたが、固有名詞としてほかにもいくつか登場しています。

 

 マスコミとは何か?

 英語mass communication(マス・コミュニケーション)から4文字を取った略語。マスは「大衆、大量」で、コミュニケーションは「伝達」。日本語では普通「大衆伝達」と訳されています。新聞・雑誌・ラジオ・テレビ・映画などのマスメディアによって不特定多数の人々に大量の情報が伝達されること。

 

 では、メディアとは何か?

 こちらはmass media(マス・メディア)の略。マスは前述の「大衆、大量」で、メディアは「媒体」。だから「大衆媒体」ということになります。新聞・雑誌・ラジオ・テレビ・インターネットなどを指す言葉なのです。マスコミが「伝達」であるのに対しメディアは「媒体」。英語ではここに実は大きな違いがあるのです。日本語では使う側が同じような意味に使い、読む側も同じように読む。互いにかなりあいまいな使い方をしていることになります。

 厳密に使い分けると、上記の例文にはどちらが当てはまるか、は読者の判断にお任せすることにします。せめて自分だけは正しく使うようにしたいものです。

 

 さて、では、「メディア」という言葉は単数なのか、複数なのか?

 

 これも日本人には即答しづらい大変難解な質問ではないでしょうか? メディアという言葉は扱いとしては単数ですが、実は複数形なのです。

 単数ではmedium(ミディアム)と言います。ミディアム? どこかで聞いたことがあるぞ、ということになりませんか? ステーキを食べにいって注文すると「焼き具合はいかがいたしましょうか?」と聞かれます。私はたいてい「ミディアム(中くらい)でお願いします」と答えますが、そのミディアムの複数がmedia(メディア)なのです。

 ミディアム(medium)は形容詞で「中間の」、名詞で「中間、媒体、媒介者」などという意味になります。生でもなく、よく焼くでもない「中間」がミディアム。発信者を取材して大衆に伝える、その「中間」にいて伝達するのがミディアムで、たくさんの人が携わっているからミディアムを複数にすると英語ではミディア(メディア)。

 このミディアをカタカナにするとき「メディア」としてしまったから、メディアとミディアムには関連がないように思えますが、単数と複数の関係にあるのです。メディアは英語ではmedia=ミディア(厳密にはミーディア)と発音されます。単数がミディアム、複数がミディア。日本語ではメディア、英語ではミディア、となります。

 ちょっとややこしいですが、単数の英語mediumは「媒体」という意味で、日常結構使われるので覚えておいて損はないでしょう。







東スポ動画
ミス東スポ2018サバイバルオーディション
注目コンテンツ
ビートたけし本紙客員編集長が審査委員長の独自の映画賞!

日本マット界の隆盛、発展を祈念し、東スポが制定したプロレス大賞です。

開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載!