究極の頭脳スポーツ「ケイリン」を東スポの〝伝道師〟がアナタに伝えます。
プロフィール
前田睦生
突撃隊長・前田睦生(まえだむつお)競輪命。九州男児。ヘアスタイルは丸刈り、衣装は吊るしのスーツで全国各地の競輪場の検車場を闊歩している。日頃の不摂生を休日の多摩川土手ランニングでなんとかしようとしている姿の目撃情報多数。 補佐・秋田麻子(あきたあさこ)趣味は競輪とプロレス観戦。なぜかアイアンマンヘビーメタル級王座1054代王者でもある。
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だがまだ霧は晴れぬ
2014年03月13日

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 「SS11」に移籍を企図した新選手会騒動で、23人の選手に対する処分が決定した。処分の理由は、競輪選手として公正なレースを行うことに対する、公営競技に携わる者が持つべき責任を逸脱したから。公営競技としての公正性は何よりも大事な前提なのだ。それを壊し、競輪の存在を脅かす可能性を生んだ。

 

また、グランプリの直前に突発的な記者会見を大々的に行い、GPの開催はどうなるんだ? 中止か? 並びを始めとして“普通に”走るのか? との疑義を生んだことも大きな責任がある。そして、競輪選手として、仲間であるはずの人間を裏切ったということも重大だった。

 

それにしても、なぜ今回の騒動は起こったのか。「競輪を良くしたい、五輪でメダル獲得を」。その旗印の下、何が背景にあったのか。復興支援を中心とした活動、また東京五輪招致成功による将来的なスポーツ経済活動、何らかの利権があったのか。「SS11」という団体は何なんだ。選手会での制裁以上のことを行うシステムはない。その点はうやむやのまま、終わってしまうのか。

 

処分は重いのか、軽いのか。根底的な処分の材料として「除名に準じるもの」という考えがある。本来なら除名になっているはずの23人という立場だ。除名とする委任状を全国で集め、それなのにウルトラC的な流れで除名は回避された。引退勧告も選手会の処分の中にあるが、これは会議の中でも話に出なかったそうだ。今回の一番重い処分は1年の出場自粛勧告。実質的にGⅠの出場権も遠ざかる厳しいもので、「除名に準じるもの」といってもいいだろう。1年の処分を受けた3人は主導的な役割を果たしたという判断になる。

 

8か月の2人は、騒動勃発の記者会見に出席したことが要因だろう。その他は6か月だ。

 

今回の騒動は主導的な役割を果たした3人がいなければ起こりえなかった。翻って考えれば、残りの20人は追随した立場。2、3か月程度かと個人的には想像していたので重かったと思う。正直、厳しすぎるのではと思うが、それだけの責任を負う存在なのだったと認識を新たにするほかない。

 

競輪選手として、どうあるべきか。確固たる決意を選手会は示したと思う。

 

周辺で関わった、また推進した人々がいるのも間違いない。今でも23人を擁護する声を聞く。擁護する気持ち、23人が立ち上がった決意、は理解できる。ただそのことと、この結果になった責任は別だ。なぜ、こんな処分を受けたのかという反省を深くしてほしい。ただ騒がせたから処分を受けたのではなく、何をしようとしていたのか、してしまったのかを丁寧に考える必要がある。

 

これだけの数の選手が、こんなにも長い期間の出場を自粛することになった。周辺にいた人間は、反省もなく、ごく自然にやっていってしまうのか。許されることではないだろう。

 

日本競輪選手会の佐久間重光理事長は、並々ならぬ覚悟をもってこの処分に臨んでいた。「制裁を受けた選手がバンクに戻ってきた時には暖かい声援を送っていただきたい」。「競輪から離れてほしくない」。ファンには謝罪とお願いの言葉を並べた。今回の騒動でファンが離れることもあるだろう。だが最大限の努力をして、ファンが離れないよう、また競輪を愛してもらえるよう前進するほかない。

 

処分が決定し、騒動はひと段落したとはいえ選手会が退職金、年金などの問題を抱えていることもある。これを改善していくことは早急に求められる。それに、選手が五輪に挑戦する態勢を整えることも急務だと思う。

 

 

なんにせよ、今回の問題は世間的には何が起こったのか非常にわかりづらい内容だ。ただ競輪界が閉鎖的で、旧態依然とした業界だという印象を持たれても不思議ではない。こうしてブログを書いていても、まどろっこしい書き方しかできない。

 

誰が悪いんだ、何で悪いんだ、が伝わりにくい。競輪界、競輪選手のイメージ低下や、全体的な混乱を抑えるため、誰もが表面的な説明に終始せざるを得なくなっているようだ。

 


ある競輪場は敢闘門から検車場まで長い通路になっている。ある開催の優勝選手がその通路を懇意にしている記者と並んで検車場に向かっていた。長い通路、その少し後ろを私は歩いていた。その競輪場ではかつてレースで命を落とした選手がいる。その選手との関連の話を記者がすると、少し間をおき「美しく書いといてください」。耳を疑った。心がねじ曲がった。

 

 

競輪に対して、人間、人生に対してどんな態度で臨んでいるのか、目を覆いたくなることもあった。ここ2、3年、暗い霧の中を彷徨っている。

 

これで、晴れるのか。

 

今はまだ、なんとも言えない。「SS11」の騒動が終わったとは思えない。心は沈むばかりだ。







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