プロフィール
プチ鹿島(ぷちかしま)
1970年5月23日生まれ。血液型O。時事ネタを得意とする。東スポ歴は中学から30年。TBSラジオ「東京ポッド許可局」、同局「荒川強啓デイ・キャッチ!」(月・水)、YBSラジオ「プチ鹿島の火曜キックス」、NHKラジオ第1「午後のまりやーじゅ」に出演中。著書には「教養としてのプロレス」(双葉新書)。




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「ごちそうさん」は馬場プロレスである
2013年12月05日

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今秋スタートのドラマは「安堂ロイド」や「夫のカノジョ」など期待作が多かったが、大健闘しているのが「ごちそうさん」。

前作のNHK朝ドラ「あまちゃん」がかなりの求心力であったため後番組は不利かと思われたが、「ごちそうさん」は「あまちゃん」を上回る高視聴率だという。

私は「あまちゃん」は熱心に見たが「ごちそうさん」はリラックスして見る。「あまちゃん」は見逃せないが「ごちそうさん」は2、3回見逃しても平気。それが本来の朝ドラ。「あまちゃん」がいかに特殊だったか。

熱狂的な支持はなくても広く楽しまれている「ごちそうさん」の王道。

私の体験で言うなら「あまちゃん」はアントニオ猪木の新日本プロレスであり「ごちそうさん」はジャイアント馬場の全日本プロレスである。

猪木プロレスは放送後も「どう見た?どう思った?」と語り合った。むしろそこからが本番。登場人物の熱量や物語の情報が多いため、見た人の自由な解釈が発生するからだ。同時に思い入れすぎて疲れる一面もあった。「あまちゃん」も同様で、今も語られているし「あまロス」なんて思い入れがありすぎる好例だ。

それに対し馬場プロレスは、プロレスはプロレスであり、それ以上でもそれ以下でもない。アメリカ仕込みのエンターテイメントで小難しい解釈はいらない。

馬場は、イチローや野茂英雄より早くアメリカで大成功した日本人アスリートである。超一流が集う華やかなメジャーで、日常にはいない規格外のスターを見せてあげるのがプロレスだと馬場は学んだ。重要なのは誰が強いとか弱いより、誰が客を呼べるのか。

「ごちそうさん」はヒロインの杏も相手役の東出昌大もとにかくでかい。これって、センターを張れる逸材2人を見てればそれでいいんだという馬場イズムを感じる。

特に東出クン。今の演技がうまいとか下手とかよりも大器ぶりを見ておけばいい気がしてきた。かつての映画会社の新人デビュー時も思い出す。

「ごちそうさん」ではキムラ緑子というスーパーヒールも誕生した。エースの杏をイビリまくる。若き馬場がロサンゼルスで出会った稀代の悪役フレッド・ブラッシーである。観客をとことんヒートさせるブラッシーを見て、馬場はプロフェッショナルの極意を学んだという。いまごろ杏もキムラ緑子に学んでいるはずだ。

金曜夜8時に猪木の「ワールドプロレス」を熱心に見たあと、土曜夕方5時半からのんびり見た「全日本プロレス中継」。

この関係性の相似、表裏一体感。来年3月に「ごちそうさん」が終わるまでが「あまちゃん」なのである。



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