プロフィール
プチ鹿島(ぷちかしま)
1970年5月23日生まれ。血液型O。時事ネタを得意とする。東スポ歴は中学から30年。TBSラジオ「東京ポッド許可局」、同局「荒川強啓デイ・キャッチ!」(月・水)、YBSラジオ「プチ鹿島の火曜キックス」、NHKラジオ第1「午後のまりやーじゅ」に出演中。著書には「教養としてのプロレス」(双葉新書)。




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ありがとうキッド、ありがとうタイガーマスク
2018年12月13日

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平成も30年を終わろうとしている今、「ザ・コブラ」について考えているのは私だけだと思う。

そういう覆面レスラーがいたんです。

ザ・コブラは初代タイガーマスクが引退したあとの新日本プロレスのリングに登場した。

つまりヒーローの後継として期待されていたのだ。

しかしタイガーがあまりにも天才すぎたせいもあり、コブラの人気はパッとしなかった。でもそのぶん、ダイナマイト・キッドやデイビーボーイ・スミスの人気が爆発した。とくにキッドはタイガーのライバルだったから「コブラ相手に負けるなよ!」という感情もファンに生まれたのだと思う。

ザ・コブラ、偉いなぁ。

そう考えていた矢先にダイナマイト・キッドの訃報である。

今から2年前に見たNHKBSプレミアム「タイガーマスク伝説〜覆面に秘めた葛藤〜」(2016年10月5日)はよかった。

「アナザーストーリーズ 運命の分岐点」という番組で、初代タイガーマスクが取りあげられたのだ。

紹介されたエピソードはおなじみのものばかりだったが、「国民的ヒーローだったタイガーマスク(佐山聡)が本当は違うことをやりたくて悩んでいた」という事実は一般視聴者にとっては驚きだったろうし、「運命の分岐点」という番組コンセプトにピッタリだった。

しかもNHKはとんでもないサプライズを最後に用意していた。ダイナマイト・キッドの登場である。

キッドは重い脳卒中をやって介護施設で暮らしているという事実を伝えたあと、キッドの奥さんのインタビューが入る。

「タイガーマスクとの戦いの思い出を嬉しそうに今も話す」

ファンの前ではあれだけ怖くて不愛想だったキッドが・・・。

これだけでも感涙モノなのだが「体には麻痺が残るが、タイガーのことなら話したいと特別に取材許可がおりた」とナレーションが入る。

カメラの先には、ダイナマイト・キッドの姿があった。

『彼はライバルだよ。最大のライバルだ。』

懸命に言葉を伝えるキッド。そんな彼に佐山聡のビデオメッセージが届く。

『はい、トミー(キッドの本名&愛称)。あれから35年が経ちましたが信じられますか。未だにファンは俺たちのことを語ってくれています。尊敬さえしてくれています。(私は)トミーがいちばん強いことを知っている。いちばん強いハートを持っていることを知っています。』

そしてここで佐山はタイガーの覆面をかぶり、叫ぶ。

『トミー、ウェイクアップ!頑張れ、頑張ってトミー!』

このシーンをみたとき、プロレスを見てきて本当に良かったと思った。

初代タイガー・佐山聡は自分の理想を追求するためにプロレスから離れたけど、年月を経てライバルと人生を称えあっている。こんな素晴らしい風景があるだろうか。

ありがとうキッド、ありがとうタイガーマスク。

ザ・コブラの話はどこかにいってしまいましたが、コブラもありがとう。素晴らしかったよ。



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