広島の薮田和樹投手(25)が8日、翌日から始まる侍ジャパンの事前合宿に参加するため、宮崎・日南市の秋季キャンプを離れ、宮崎市内入りした。この日はキャッチボールなどで調整し「ここ最近で一番いい感覚だった」と準備万端をアピールした。

 初の侍ジャパン選出には「楽しみな気持ちが大きい。自分より若い年齢で活躍している人ばかりなので、いろいろと吸収できれば」と意気込む。亜大の同級生・山崎康(DeNA)との“共闘”も心待ちにしており「一緒に頑張ろう」と連絡を取りあったという。

 そんななか、チーム内では「大会でメジャーのスカウトの注目を集めるのでは」という声も上がっている。球団関係者は「海外の選手は速球には強いけど、落ちる球を苦手としている人も多い。薮田の持っているツーシームは有効なんじゃないかな。それに球の出どころが分かりにくい独特なフォームというのもポイントになるかもしれない」と指摘する。

 薮田は「(メジャーは)全然想像がつかないところ」だというが「評価してもらえるとすればありがたいこと」とも。米スカウトの視線は少なからずモチベーションになる。

「まずは自分の任されたところで役割を果たしたい」と決意の右腕。日の丸を背負った戦いでどんな姿を見せてくれるのか。