【侍ジャパン】大谷巻き込まれた タンパリング疑惑

2016年11月15日 11時00分

ゴンザレス(右)からバッグをプレゼントされた大谷(中)。左端にはディーブル氏の姿が…

 来春3月のWBCでV奪回を目指す侍ジャパンは13日のオランダ戦(東京ドーム)に連夜のタイブレークの末、延長10回12―10と勝利。4試合トータル3勝1敗で強化試合を終えた。だが、その舞台裏では大谷翔平投手(22=日本ハム)を巡り、とんでもない騒動が起きていたことが発覚。露骨な“囲い込み行動”に怒りのシュプレヒコールが湧き起こっている。

 

 問題の「事件」が起きたのは10日、メキシコ代表との第1戦の試合前のこと。同代表の現役メジャーリーガー、エイドリアン・ゴンザレス内野手(34=ドジャース)が大谷に、ド軍グッズを詰め込んだバッグをプレゼントしたのだが、この行為が本紙などで報じられると、多くの他球団メジャー関係者が「ドジャースのタンパリング疑惑」として激怒したのだ。

 

「あんな露骨なタンパリングもない。日本メディアは“ゴンザレスの友好的外交”と扱っていたけれど、そもそも一選手が自分の一存でそんな面倒なことをするハズがない。現場にはちゃんとバッグを準備してきたスカウトがいたし、そもそもなぜドジャースのスカウトだけがグラウンドに入れて堂々と大谷と接触していたのか? 全く腹立たしい」

 

 そういって怒りをあらわにしたのはあるナショナル・リーグ球団のスカウト。周囲にいた複数球団の関係者も「あれがタンパリングでなくてなんなんだ!」とこれに同調していた。

 

 彼らが怒るのも無理はない。この場面で主導的な動きをしていたのは、ゴンザレスではなくジョン・ディーブルというド軍のスカウト。いや、つい先日までは長年にわたってレッドソックスの環太平洋地区担当スカウトとして日本球界に関わり、06年の松坂、岡島、08年の田沢らの獲得を主導していた辣腕スカウトだった。この11月からド軍に電撃移籍したディーブル氏は10日、日本代表の練習が終了した段階で例のバッグを持って関係者とともにグラウンドに出現。日本代表の関係者に頼んで大谷を呼び寄せると、ゴンザレスを通しそれをプレゼントし、大谷を囲んで記念写真を撮るや、そそくさとグラウンドを後にしていた。

 

 それをネット裏から目撃していた前出スカウトは「おそらくMLBにこれを提訴してもゴンザレス本人が『あれは個人的なプレゼントで他意はない』とごまかされるんでしょう。ただ、ルールを守って活動している側がバカを見るような状況があっていいのか。これでは、やった者勝ちではないか!」と不満をぶちまけた。

 

 これには現場にいたあるNPB球団幹部も「あんなの完全にタンパリングだよ。もし日本球団が国外の国際試合でメジャーの選手に同じことをしたら、100%訴えられる。ゴンザレスは『バッグにお金は入っていない』と冗談を言っていたらしいけど、実際にどんなメッセージが入っていたかは分からないわけだから」とこれに同調していた。

 

 MLBに限らず、スカウトが特定の選手に金品を贈与することはもちろん禁止事項。万が一、この問題がMLBに提訴されタンパリング認定された場合の罰則は「同地域での2年間の選手獲得禁止」だという。