【侍ジャパン】無敗で37年ぶり金! 胴上げの稲葉監督は “最も謙虚過ぎる指揮官”

2021年08月07日 22時15分

激闘を制したナインを迎える稲葉監督(中)
激闘を制したナインを迎える稲葉監督(中)

 24人の侍が頂点をつかみ取った。稲葉監督が5度、宙を舞った。

 東京五輪・野球日本代表の侍ジャパンが7日、決勝のアメリカ戦(横浜)に2―0で白星。公開競技だった1984年ロサンゼルス五輪以来37年ぶりの金メダルを獲得した。

 3回、村上(ヤクルト)のバットが快音を響かせた。アメリカ先発・マルティネスから左中間スタンドへ運ぶ一発。「先制点をとれて良かったです」。チーム最年少の若武者が今大会初アーチを大一番で放った。

 投げては先発を託された23歳の若武者・森下(広島)が大仕事を果たした。前回7月31日のメキシコ戦では国際試合の独特な緊張感の中で初回に先制点を失ったが、立ち上がりを見事に三者凡退に抑えると5回を無失点でリリーフ陣にバトンを渡した。

 僅差のリードを2番手以降も守った。6回からは千賀(ソフトバンク)、伊藤(日本ハム)、岩崎(阪神)が気迫の投球でつないだ。そんな中で8回に待望の追加点が入る。山田(ヤクルト)の右前打、坂本(巨人)の犠打で一死二塁。ここで3番・吉田正(オリックス)が中前打を放った。中堅手の悪送球の間に山田が間一髪でホームに滑り込んだ。
 
 9回は守護神・栗林(広島)がマウンドに登場。見事に零封リレーの最後を締めくくった。

 ここまで稲葉監督は、あえて「一歩引く」スタイルでチームを率いてきた。「できれば僕がスポットライトを浴びるような形にはしたくない」「あくまでも選手たちが主役」などと言い続け、とにかく世間から自らに過度な注目が集まらないようになるべく配慮し続けてきた。

「当初は〝稲葉ジャパン〟と言われることも難色を示していたぐらい。歴代の日本代表監督の中で『最も謙虚過ぎる指揮官』と評してもいい」(侍ジャパン関係者)

 こうした指揮官の姿勢に心を打たれ、侍ジャパンの面々は東京五輪に向け「最後は何としてでも稲葉さんを男にしてあげたい」(鈴木誠)と一致団結。2018年11月の「プレミア12」優勝に続き、この東京五輪で金メダルに輝けば、稲葉監督は侍ジャパンの指揮官として史上初めて〝国際大会連覇〟となる。そうしたシナリオを選手たちは描き、今大会で無敗街道を突き進んできた。

 終盤までの接戦を幾度となく制して全勝でつかみ取った金メダル。チームの思いが結集して最高の結果を生んだ。

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