東京五輪に出場する野球日本代表「侍ジャパン」の発表会見が16日、都内で行われ稲葉篤紀監督(48)が代表に内定した24選手を発表した。

 メンバーには巨人・菅野、楽天・田中将らのビックネームに交じり広島・森下暢仁(23)、栗林良吏(24)、阪神・青柳晃洋(27)、岩崎優(29)、西武・平良海馬(21)の5投手にソフトバンク・栗原陵矢捕手(24)を加えた6選手が初選出され悲願の金メダルに向けて発進することになる。

 この発表を受けてメジャー関係者の一人は「明らかに状態の悪い菅野が選ばれた理由がよく分からない。あと1か月程度で状態が上向くとは思えないし、このまま代表を辞退するのではないか。右ヒジの違和感が本当はどこから来ているものなのか。とにかく体全体を使って投げれていない今の投球フォームに違和感を感じる」と今オフにも再び移籍市場に出る可能性のある菅野の状態を懸念する。

 その一方で「日本代表にも世代交代の波が確実に押し寄せている」と新たな力に注目を寄せていることも語った。

 同関係者は東京五輪でメジャーの注目が集まるニューカマーとしてオリックス・山本、西武・平良、広島の森下、栗林らの名前を挙げながら「世界に同時中継されるオリンピックは調査の観点から見ても、数年後を見据えたショーケース(品評会)になります。近い将来のポスティング、FAの可能性がある菅野投手、鈴木誠也選手の現状把握はもちろん田中将大投手にも今オフの再移籍の可能性がある。一方で、コンスタントに優秀な投手を輩出する日本球界のきめ細かなチェックは多くの球団の優先事項になっている」と語る。

 山本は5年目、平良は4年目、森下は2年目、栗林はまだルーキーといずれも国内、海外FA権を取得するのはまだまだ先の話だが、年齢や年数にかかわらず過去の実績から即戦力となる日本人トップ投手の調査開始は年を追うごとに早まっているようだ。