久しぶりの勝利にも喜び切れない事態だ。広島は15日の西武戦(マツダ)に5―3で勝った。これで4日の楽天戦から続いていた連敗を8でストップし、リーグ最下位からも脱出。ただ、この日の試合で懸念材料が生まれた。

 それが負傷交代した会沢翼捕手(33)だ。「6番・捕手」で先発出場した会沢は8回一死二、三塁の守備で栗山が放った三ゴロに飛び出した三塁走者の挟殺プレーで三塁・林からの送球をジャンプして捕球し、その場にしゃがみ込んだ。

 三塁のベースカバーに入った遊撃・小園に送球すると再びしゃがんだ。チームメートの肩を借りベンチへと歩き始めたが、その後にコーチに背負われ、そのまま石原と交代。佐々岡監督は「明日、病院へ行きます」とした上で「(自力で)歩けなかったのでちょっと心配です」と話した。

 左足を負傷したとみられ、今季2度目の離脱の可能性も出てきた。会沢は今年5月に下半身の不良で抹消され、今月3日に再登録されたところだった。首脳陣の一人は「会沢は(スタメンで)出ない時は代打の1番手、2番手というところに必ず入ってくる選手」と話すとおり、故障がちの会沢に頼らざるを得ない状況で頭が痛い。「打線というか、得点しないといけないという場面での層の厚さにもかかわってくる。もし会沢が離脱することになればきつい」(同関係者)

 また、会沢は16日に発表された東京五輪のメンバーに選出されており、稲葉ジャパンにも影響が出そうだ。