仁志敏久U12日本代表監督 コロナ疲れ解消術は過去のドラマ視聴

2020年04月21日 11時00分

自身の「STAY HOME」を語った仁志氏

【コロナに負けるな!有名人の緊急事態宣言】新型コロナウイルスの猛威は日本球界にも及んでいる。プロ野球は開幕日も白紙の状態で、各球団もその対応に苦慮。高校野球などアマ野球も次々と大会中止を余儀なくされ、先の見えない状況が続く。日の丸を背負う世代別の代表監督たちも例外ではない。現役時代に巨人などで活躍し、現在はU12日本代表監督を務める仁志敏久氏(48)が自身の「STAY HOME」について語った。

 内心では世間の人たちと同様に苦悩しているはずだ。それでも仁志氏は努めて前向きに「STAY HOME」をとらえている。

「基本的に外出することは、さすがにほとんどありませんよ。ヨメさんの買い物に付き合うとか、ぐらいですかね。だから家の中にいていつもより時間が多くできることを、なるべく楽しむように心がけています」

 もともとハマっていた海外ドラマを自宅でよりたくさん視聴するようになった。たとえば米CBSで放送され、高視聴率を集めた刑事ドラマ「メンタリスト」。契約中のケーブルテレビで放送されていることから、今まで以上に夢中になっているという。

 ここ最近は愛妻が推す同じく米国発の刑事ドラマ「HAWAII FIVE―O(ハワイファイブオー)」にも興味津々とか。さらには動画オンデマンドで配信されている「黒革の手帖」(テレビ朝日系)など過去に放映された日本のドラマも見る機会が増えたそうだ。

「それから、今は春先なのでガーデニングですかね」と仁志氏は少々照れくさそうに打ち明けた。2~3年ほど前から玄関の空いているスペースに花を置くようになった。インターネットで花屋のサイトにアクセスして注文もできるため、わざわざ出歩く必要もない。気に入った種類があれば注文し、咲きこぼれる花の美しさを日々見ながら心を癒やす。

 延々と続く自粛ムードによって「コロナ疲れ」というワードがトレンド入りするなど、世間には重苦しい雰囲気が漂っている。国内外のドラマを見ることで気分転換にもなるし、何か生きる上でのヒントを見つけられるかもしれない。そしてガーデニングで楽しむことができる花のパワーは香りや色を五感でとらえることによって神経が刺激され、ストレスを払拭し安らぎに変えられる。こういうご時世だからこそ、仁志氏のライフワークは参考になりそうだ。

 ただ、胸の内では大きく腐心しているのも事実だ。現在、自身はU12(12歳以下)の監督として重責を担う。しかし新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、7月12日から台湾・台南市で開催予定だった「第11回 BFA U12 アジア選手権」が暫定的に11月1日から7日に延期になるなどチームでは難しいかじ取りを強いられている。

「今のところ11月開催予定にはなっていますが、今後どうなるかはまだ分からないです。それでも子供たちのことを考えると、大げさなぐらいに物事の判断をしなければいけないと思います。もしかしたら、状況次第では(大会を)やめたほうがいいのかもしれない。分からないんですよ。何せ、このコロナに関しては誰も経験したことがないわけですから…。でも今はやれることをやるしかない」

 その思いは開幕が大幅に遅れているプロ野球についても同じだ。「この状況下ではいつから始めようというムードにはなかなかなりづらいと思いますし、そういう中にいる選手たちも本当に大変だなと感じています」と話し、こう続けた。

「自主トレか、もしくはキャンプの延長のようなことしか今はできないわけですからね…。でも、こういう形でやったらいいというアドバイスはなかなか簡単にはできないですね。過去にはないわけですから。それが心苦しい。ただ、この苦しい時をみんなで乗り越えなければいけない。いつかは必ず普通に野球の試合ができる日が来るわけですから」

 人一倍、責任感の強い仁志氏は時折考え込むように言葉を選びながら、先の見えにくいプロ野球界に身を置く後輩たちを最後まで気遣っていた。

☆にし・としひさ=1971年10月4日生まれ。茨城県古河市出身。常総学院高では1年時からレギュラーとなり、準優勝1回を含め3年連続で夏の甲子園大会に出場。早大進学後は主将としてチームをけん引し、主に遊撃手として活躍。日本生命を経て、95年のドラフト2位で巨人入団。前年に引退した原辰徳(現巨人監督)の背番号8を背負う。1年目のシーズン途中から三塁に定着し、新人王に輝く。97年に二塁手転向。99年から4年連続でゴールデン・グラブ賞受賞。2006年オフに横浜(現DeNA)へトレード移籍。10年に米独立リーグでプレーしたのを最後に現役引退。侍ジャパン・トップチームで日本代表の内野守備・走塁コーチを務め、現在はU12代表監督。

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