【台湾・台中7日発】国際大会「プレミア12」1次ラウンド最終戦の台湾戦,またも主砲のバットが火を噴いた。4番・鈴木が2戦連発となる2ランを含む3安打1死球4打点の大暴れ。チームの1次ラウンドB組1位突破に大きく貢献した。

 初回の第1打席、二死二塁から初球を捉え、中堅左を抜ける先制の適時三塁打。3回には二死一塁から甘く入った直球を強振し、左翼中間席中段へ。一塁を回ると小さくガッツポーズも決めた。9回一死一、二塁の第5打席では6点目となるダメ押しの左前適時打も放った。

 死球で出塁した7回には二盗を決め、足でも相手をかく乱。1次ラウンドでは11打数5安打で打率4割5分5厘、2本塁打、9打点をマークし、侍の4番として存在感を示している。

 それでも試合後は「(本塁打の)感触は良かったですけど、風が強かったので入るかなと思った。結果的には良かった」とサラリ。台湾応援団の鳴り物が響き渡る“完全アウェー”の中で戦ったことにも「これまでの2試合と違って、お客さんがたくさん入っていたので楽しめました」。持ち前の強心臓ぶりは国際試合でも不変だ。

 そんな鈴木について稲葉監督も「あの若さでね。日の丸の4番で非常に重圧がかかる中、ここまで本当にチームをしっかりと引っ張ってくれているという感じがある」と目を細めた。日本に戻ってからのスーパーラウンドでも「世界のセイヤ」がチームをけん引してくれそうだ。