【プレミア12】高校の恩師が語るソフトB周東 「イチロー超え」伝説

2019年11月08日 16時30分

9回に代走で登場した周東

【台湾・台中7日発】「足のスペシャリスト」として侍ジャパンに抜てき。切り札的に起用されているソフトバンク・周東佑京外野手(23)を、高校時代の恩師らも大きな期待とともに見守っている。

 周東の母校、東京農大二高の小林副部長は「一番記憶に残ってるのは3年春の大会。佑京がセーフティーバントを決めたら、たまたま見に来ていたネット裏のスカウトが大騒ぎしましてね。試合後『3・5ですよ、3・5! イチロー以上ですよ、今すぐ足だけで食っていけます』と熱弁された」と振り返る。

 プロでも4秒を切れば俊足と言われる一塁到達時間。全盛期のイチローでさえ3・52秒と言われるなか、高校生ながらにこれを上回る3・50秒を叩き出した。

 試合終盤の1点を争う場面。失敗の許されない状況でプレーができる強靱なメンタルも、高校時代に養われた。当時野球部の監督だった東京農大二の加藤教頭は「自宅が学校からかなり遠い地区で、毎朝2時間近くかけて始発と自転車を乗り継いで来ていた。一度下宿通いを勧めたときも『親に迷惑をかけずに通うと決めたのは自分なので』と頑として聞かなくてね。7時半からの朝練にも一度も遅刻せず、夜は全体練習が終わってからグラウンドを閉める9時まで、毎日居残り練習。あの積み重ねでちょっとやそっとでは動揺しない根性がついたんでしょう」と語る。

「高校でも志望届を出せば育成指名はあったかもしれない。大学(東京農大北海道オホーツク)の監督が『ウチが取るから手を出すなよ』とスカウトをけん制したともっぱらの噂です(笑い)。足だけじゃない選手になるために、4年間体をつくりに北海道まで行った。それだけに“足のスペシャリスト”と言わず、パワフルなバッティングも見てみたいですね」と加藤前監督。そんな恩師の期待を背に、周東は侍の舞台でもアピールを続けている。