侍ジャパン・秋山離脱でFA交渉に影響は

2019年11月02日 16時30分

ベンチには離脱した秋山のユニホームが

 侍ジャパンに招集されていた西武・秋山翔吾外野手(31)は1日、10月31日の強化試合・カナダ戦(沖縄・那覇)で死球を受けた患部が「右足第4趾基節骨骨折」と診断され代表を離脱。代わりに巨人・丸佳浩外野手(30)が2日からプレミア12本戦の行われる台湾で合流することになった。そんな中、代表チームは同日行われたカナダ代表との強化試合(那覇)に3―0で快勝。今後、秋山離脱の影響がどう出るのか注目される。

 無念のリタイアとなった秋山は「このような結果となり残念ですが、試合に出る上では起こり得ることなので仕方ないと思っています。世界一を取るためにこのメンバーに参加できたことは、自分にとって、何より財産です。ケガを恐れて参加しない方が後悔したと思います」と気丈なコメントを出した。今後は治療に専念することになるが、気になるのは先日29日に海外FA権を行使してのメジャー挑戦を打ち出していたFA交渉への影響だ。

 秋山が死球を受けた場面を現地で目撃していたメジャースカウトの一人は「残念。真剣勝負の中でもう少し海外勢の動くボールへの対応力を見てみたかった。ケガをしてしまった以上、ここで無理をしても意味がない。今できることは体を休めて来春キャンプまでに万全の体調を整えること」と手負いの秋山を気遣った。大方の見解は「交渉には大きな影響はない」というものだが、あるア・リーグ球団スカウトはユニークな見方を示す。

「彼を欲しいチームというのは、もうすでに決まっていると思う。もしこの大会で目を見張る活躍をすれば自分自身の値打ちを上げることになっただろうし、その逆もあり得た。日本人投手とはテンポも投げる球種の傾向も違う3Aクラスに全く歯が立たないようではその価値を下げることにもつながる。となれば、彼の価値はシーズン中の評価で確定し、少なくとも下がるリスクはなくなったんじゃないかな」

 関係者の話を総合すると現状では複数球団が秋山を外野手の補強候補に考えているとみられるという。その価値は「優良な中堅手の相場が年800万ドル(約8億6400万円)以上と高いFA市場の中で、年300万ドル(約3億2400万円)~400万ドル(約4億3200万ドル)で交渉できそうな秋山は、その守備力も含めて手頃な優良物件といえる。加えてドラフト上位指名権の譲渡もなければ、彼に興味を持つ球団は必ず2、3球団は出てくる」というところにあるようだ。

 秋山にとっては不本意な形での離脱だが、これでFA交渉に専念できるようになった。状況は悲観することばかりでもなさそうだ。