侍ジャパン強化試合の意義 鹿取義隆テクニカルディレクターを独占直撃

2019年03月11日 16時30分

メキシコ代表に快勝した侍ナイン

 侍ジャパンは10日、京セラドームでメキシコ代表との第2戦に臨み、6―0で圧勝。強化試合2試合を1勝1敗で終えた。今回のメンバーは27人中10人が初の代表選出というフレッシュな顔ぶれとなったが、気になるのは11月の国際大会「プレミア12」、そして来夏の東京五輪でのメンバー構成だ。そんな状況下、今回の強化試合はどのような意義があったのか。鹿取義隆テクニカルディレクター(TD=62)を独占直撃した。

 若侍たちが連日躍動した。この日は4番に入った代表初選出の吉田正(オリックス)が初回、先制の満塁弾。また2戦連続でスタメンに名を連ね、第1戦で代表初安打もマークした初選出の村上(ヤクルト)はチーム最年少の19歳だ。

 フレッシュな構成となった今回の侍ジャパンだが「プレミア12」と東京五輪を控える中、どういう意味合いでのメンバー招集だったのか。編成トップの鹿取TDはこう明かした。

「五輪から先の年代になるのかな。いずれ、このメンバーが主軸になるんじゃないか。2006年のWBCから始まっていって世代交代していくという意味で、その手順の中ではこういうチャンスがある、そしてこういう場所があるというのはすごくいいこと。前はいきなりWBCしかなかったんだけどね」

 開幕直前という時期的な問題で、各球団の主力選手たちの出場が難しいならば、次世代の若侍たちに早い段階で代表を経験させればいい。今回、結果的に若い選手たちが多く選出されたことにより、こんな効果も表れたという。

 侍ジャパン関係者によると「選手の中には代表よりも自分の所属チームのほうが大事で“侍ジャパンなんてどうでもいい”というドライな考えの選手がいるのも事実。でも実際に招集されると、そういう選手も『侍ジャパン入りは名誉なことです』と考え方が変わるんです」。若い世代に代表意識を強く持って戦う選手が増えてくれれば、世代交代もよりスムーズに進む。今回の強化試合は、若手の意識改革にも意義のある2試合となったようだ。

 では「プレミア12」と東京五輪はどんなメンバーとなるのか。東京五輪を見据えるなら「プレミア12」でも若手を起用したいところだが…。鹿取TDは「そこはチームに入っているコーチ、スタッフが見て、集めて、そして絞りながら選んでいけばいい」としながら「プレミア12」の位置づけについては「五輪の前哨戦? もちろん、そう。ただ、どの大会でも『チャンピオン』というものを目標にしてやらなければいけない」とした。

 東京五輪を見据えながらも、勝ちにいく。今回のメンバーの中から、強い代表意識を持った若侍が抜てきされる可能性も十分にありそうだ。