中日は1日、ヤクルト戦(神宮)を6―5で逃げ切り、今季初めて屋外球場で勝利を収めた。

 先発・柳が乱調で5回途中6安打4失点で降板。それでも打線が奮起し2―4の8回一死から4連打で同点に追いつくと、なおも二死一、二塁で大島が左越えの2点二塁打を放ち、逆転した。ヒーローとなった大島は「外の球場でなかなか勝てなかったので何とか勝ちたかった。何とかいい結果が出てよかった」とホッと胸をなで下ろした。

 森監督は「そうそうないことが起きた。外で勝ったことがないってみんな言うけど、神宮は今年初めてだろ。(周囲からそう言われるなどして)選手も(体が硬くなって)余計そうだったのかもしれないけど」と久しぶりの屋外球場での勝利にニヤリ。

 もっとも、屋外初勝利はそう簡単ではなかった。守護神・田島が9回二死二塁としたところで、珍しく田村バッテリーコーチをマウンドに向かわせ、結局、申告敬遠を選択。指揮官は「去年までだと(やられていた)な。普通だったら出してはいけない勝ち越しの走者になっちゃうけど、あそこは投手コーチとしての意見もあるし、キャッチャーとしての意見もあるだろうから、田村コーチを行かせた。別に俺が行ったってよかったけど、でも俺が行ったら終わりだろう」と説明。結局、田島は次打者に四球を与えて二死満塁としたが、最後は青木を打ち取った。

 屋外球場ではここまで今季8戦全敗、昨季を含めて12連敗中だったが、ついに長いトンネルから脱出。苦しみながら“鬼門”を突破した5位・中日がここからどんな巻き返しを見せるか。