中日は13日のDeNA戦(横浜)にリリーフ・又吉克樹投手(27)の背信投球で5―6と逆転負けを喫し、連勝が4でストップ。勝てば森繁和監督(63)政権では初、チームとしては2年ぶりとなる首位を逃した。

 そんな敗戦でも収穫が小笠原慎之介投手(20)の投球だ。6回95球を投げ6安打を浴び3失点。「立ち上がりは良かったと思います。でも踏ん張らなければいけない場面で踏ん張りきれなかった。リズムを自分のペースに持ってくることができなかったことが反省です」と自己評価は厳しかったが、粘りの投球に森監督は「あそこまでは踏ん張った」とねぎらった。

 昨季の小笠原はリーグワーストの21被弾。この日は宮崎に一発を浴び、ここまで登板3試合全てで本塁打を浴びた。今年も“一発病”に悩まされているかのように見えるが、実際には良化の兆しを見せている。

 小笠原は「一発を浴びるのは力で勝負できているということでもある。全てが悪いわけじゃない、走者をためてドーンはダメだけど走者のいない一発はそれほど悪くない」とむしろソロを打たれるのは良しとしていたのだ。今年はこの日の宮崎を含め3本中ソロが2本。2ランが1本と昨年のように一発で大量失点に結びついていない。

 力勝負ができ、なおかつ最少失点。今季、球団最年少となる開幕投手を務めた期待の左腕は理想の投球に近づきつつある。