4216日ぶり勝ち星ならず…松坂に“レジェンド”ゆえの足かせ

2018年04月06日 16時30分

1年半ぶりに一軍のマウンドに帰ってきた松坂

<巨人3-2中日(5日)>中日・松坂大輔投手(37)が5日の巨人戦(ナゴヤドーム)に今季初先発したが、5回96球8安打3失点(自責2)で黒星を喫し、4216日ぶりの日本での勝ち星はならず。それでも強力巨人打線から5三振を奪うなどオープン戦の3試合から明らかに状態が良化しており、次回登板での復活白星を予感させた。一方でレジェンドな存在だからこその思わぬ“足かせ”も露見している。

 降板後の松坂は「勝ちにつなげられなかった悔しさしかない。先頭打者をしっかりアウトにすることができなかった。それによって球数が多くなってしまったことが反省です」と自身の投球を厳しく振り返った。ただそれでも随所にキラリと光るものもあり、次回登板での白星に十分期待を抱かせる内容だった。

 初回一死一、三塁からゲレーロに左前打を浴びあっという間に1点を献上したものの、ずるずるとは行かず。「三振がとれるのは理想」とここからマギーを高めの真っすぐで空振り三振に仕留めると、売り出し中の岡本には外角低めのカットボールで空振り三振を奪ってピンチを脱出する。

 3回の無死満塁のピンチではマギーをシュートで注文通りの遊ゴロ併殺に打ち取り、傷口を最小限に抑える老かいな投球を披露。4回の一死二、三塁のピンチでは吉川尚をチェンジアップでこの日5つ目となる三振。続く坂本勇を投ゴロに打ち取り「走者を出しながらも粘って得点を与えない」という本来の“松坂の投球”を見せた。

 その一方で松坂の存在が大きすぎるがゆえの思わぬ“障害”も出た。それは必要以上の野手陣へのプレッシャー。この日、特に顕著だったのが京田陽太(23)だ。3回、先頭の吉川尚の打球は完全に打ち取った遊撃後方へのフライ。これを追いかけた京田は後ろ向きの捕球体勢となり、ボールをグラブに収めることができなかった(記録は安打)。これで動揺したか、京田は続く遊ゴロの併殺プレーでも二塁送球が左へそれる。何とか高橋がつかんで一塁に送球して併殺を完成させたが危ういプレー。さらに続く遊ゴロでは一塁へ悪送球してしまい、やらなくてもいい1点を与えてしまった。

 京田は走塁でも信じられないプレーをする。5回の打席でセーフティーバントを試みると一塁にヘッドスライディング。実はヘッドスライディングはケガのリスクが高いことからチームメート、コーチ、OBからやめるように散々注意を受けていた。

 本人も「めちゃくちゃいろんな人に言われました。もう絶対にしません!」と昨オフに禁止を宣言していたのだが…。何とかミスを取り返したい一心だったのだろう。試合後の京田は「松坂さんの久しぶりに投げる大事な日をぶち壊してしまった」と猛省するばかりだった。

 森繁和監督(63)も「味方が足を引っ張ってしまうとこういう試合になる。大輔(松坂)が投げるから野手のほうが硬くなってしまった」とレジェンドの登板だからこその難しさを痛感。松坂の次回登板は19日の阪神戦(ナゴヤドーム)が有力視されているが、その復活星に向けては野手側の問題点もクリアする必要がありそうだ。