中日が1日の広島戦(マツダ)に3―8で敗れ、屈辱の2年連続で開幕戦3連敗を喫した。森繁和監督(63)は「去年と同じと言えば同じなんだけど…。やられちゃいけないことをウチがやられてしまっている。内容自体はそんなに(悪くない)というのはあるんだけど、本拠地・名古屋へ帰ったら出直しということを考えながらやらないといけない」と苦虫をかみ潰した。

 就任2年目でまたも開幕ダッシュに失敗してしまった指揮官だが、巻き返しに向けて森発言の“上方修正”を求める声が噴出している。監督であれば、目標として「優勝」を掲げることは当然のことだが、森監督はその2文字を徹底的に“封印”。今季の目標は「前半戦の勝率5割ターン」とし「5割で後半戦にいられれば何かが起きる」と、5年連続Bクラスのチーム状況を考慮してか、あくまでAクラス入りを最優先にしている。

 チーム関係者は「やっぱり監督が5割キープとか言っていたらまずいでしょ。目標は高く持っていないと、そこから下がる一方だよ。それに監督がそういうことを言っていたら選手だって優勝って言葉を言いづらくなる」とピシャリ。

 開幕直前の3月26日は地元テレビ局が名古屋城から生中継で森監督をゲストに迎えて“天下取り”を宣言してもらう思惑があったが、目標について指揮官は「いつも言っています、頑張るだけです。勝つに越したことはないんで、負ける数もだいたい決まっているんでね。5割をキープ、9月、10月まで野球をやる」などとかわされてしまい、最後まで威勢のいい言葉は出てこなかった。

 これには別の関係者も「今からでも遅くない。監督はマスコミに『今年は何が何でも優勝します!』と宣言して、選手には『絶対優勝するぞ!』とハッパを掛けた方がいい」と進言する。竜浮上の鍵はほかならぬ指揮官が優勝宣言するか、しないかにかかっている!?