【2018ペナント大予想:大下剛史(本紙専属評論家)】セは戦力が充実し、主力選手も脂が乗り切っている広島が球団史上初のリーグ3連覇を達成すると見た。昨年8月末に右足首を骨折した鈴木の回復具合が気になっていたが、しっかりと開幕に合わせてきた。しかも昨年より体が大きくなり、パワーも増した。投打とも若手主体で伸びしろがあるのは強みだ。

 2年連続で3位と健闘しているDeNAも力のある若手選手が多い。昨年の日本シリーズ出場で自信もつけた。開幕投手の石田に新人の東、出遅れている今永、浜口を含めて先発左腕が豊富で、戦力的に広島と比べても遜色はない。ただ、リーグ連覇した広島には一昨年が19・5ゲーム差、昨年も14・5差をつけられた。似たような若手中心のチームながら、経験の差で対抗までとした。

 教え子でもある金本監督率いる阪神と巨人のどちらを3位にするかで迷ったが、現場の首脳陣だけでなくフロントも危機意識を持って巻き返しに一丸となっている巨人を上にさせてもらった。

 パは今年もソフトバンクの1強の様相だ。あれだけ圧倒的な戦力を有していても選手はおろか首脳陣、フロントに慢心やおごりが見られない。米球界も含めて、これだけ理想的な球団運営ができているチームは他にないだろう。番狂わせを起こすには5球団が共闘するしかなさそうだ。