“世界の王”がゾッコン 大砲候補の若鷹育成に猛ハッスル

2018年03月23日 16時30分

上林(左)を指導する王球団会長

「世界の王」の思いは通じるか――。現役通算868本塁打を誇るソフトバンクの王貞治球団会長(77)が、一人の若鷹育成に夢中だ。連日のように熱烈レッスンを受けているのはプロ5年目の上林誠知外野手(22)。22日はヤフオクドームの全体練習に足を運び、三塁打を打った時と三振した時の写真が掲載された新聞を見せるなどして熱心にアドバイスを送った。

 王会長の上林へのゾッコンぶりは本物だ。キャンプで指導して以降、特に目をかけており「いいものを持っているが、試合で結果に結びついてないからね。結果は自分で作っていくという意識が必要。ただバットを振るんじゃなくて、結果を作るというつもりで打たないと」と熱いエールを送っている。

 上林のオープン戦成績は11試合出場で36打数9安打、打率2割5分。二塁打2、三塁打1と長打もあるが、本塁打は出ていない(22日現在)。だからこそ、居ても立ってもいられないのだろう。15日の試合前には普段より早く球場入りし、グラウンドで直接指導。翌日からチームが遠征に出るとあって、自ら書き記した指導メモまで渡した。この日も東京から空路で戻ったばかりだったが、オフにもかかわらず駆け付けたほどだ。

 もともと上林は抜群の打撃センスを評価されていて、今季の目標も「打率3割、20本塁打」を掲げている。しかし、王会長はホームランバッターとしての“才覚”を見いだしているようで、この日も「お前は柳田より飛ばすんだから」とか「もう何打席立った? 38打席?(オープン戦の本塁打0は)ありえない」と激励した。上林はいまひとつ自信を持てないようだが「フライを打つくらいの感覚でいい」とのアドバイスも送られたという。

 今季の王会長が元気いっぱいなのは周囲も認めるところ。キャンプでも例年以上にグラウンドに出て精力的に指導も行っていた。未来の大砲を育て上げるため、猛ハッスル中だ。