由伸巨人がOB陣に異例のお願い ペナント“忖度予想”やめて!!

2018年03月23日 16時30分

オープン戦好調とあって笑顔の由伸監督

 巨人がOB陣に異例の要請を発している。セ・リーグ開幕を目前に控え、チームは22日現在、3試合を残し10勝4敗で堂々のオープン戦首位。シーズン4位に沈んだ昨季はオープン戦も最下位だったが、打って変わっての快進撃には「今年は優勝だ!」との威勢のいい声が早くも漏れている。だが現場からすれば、身勝手な玄人予想こそ迷惑千万。毎年“忖度予想”を連発するOB評論家陣に対し、今季こそは冷静な目でペナントレースを占うよう呼びかけている。

 優勝への期待と予想はイコールではないはずだ。先日開かれた激励会では、親会社トップの渡辺主筆が「どう考えてもホープフル」と躍進に期待を寄せた。チームの目標が優勝である以上、その実現を願うのは身内やファンであれば当然のことだ。一方で問題なのが“玄人”の声。「去年のウチは広島に大差をつけられての4位だよ。ファンが期待してくれるのはうれしいけど“優勝確実”とまでなぜ言えるのかね。毎年、勝手な予想をするOB評論家が多すぎるよ」。コーチの一人はこう本音を漏らした。

 巨人の現場からは毎年、この時期になるとOBへの似たような不満が聞こえてくる。スポーツ紙やテレビで評論家による順位予想が一斉に発表されるからだ。試しに東京に本拠を置く主要スポーツ紙4紙の昨年の評論家予想を振り返ってみると、確かに異常な数字が浮かび上がってきた。

 4紙計36人のプロ野球OB評論家のうち、巨人をセ1位に予想したのは約7割の25人。これが巨人OBに限るとさらに跳ね上がり、なんと13人中12人、9割超が古巣優勝を予想した。この結果には“素人代表”の老川オーナーも苦笑。「そんなに簡単にいかないんじゃないかと思っていた」と話したほどだ。評論家といえど、OBなら古巣の優勝を願う思いは理解できる。一方で現場復帰を狙うOBの中には、球団や監督の顔色を気にして予想する者もいる。そうした“忖度予想”は、現役のユニホーム組からすれば、実は迷惑でしかない。紙面に“玄人”による優勝予想がズラリと並べば、世間は「勝って当たり前」という風潮になる。そうしたなかで優勝を逃せば、秋には首脳陣も選手も責任を追及される。下馬評は低いほうがいい面もある。

 とはいえ、今季に関しては“玄人評価”が上がっているのも事実。セ球団のスコアラーは「野手では吉川尚、ルーキーの田中(俊太内野手=24、日立製作所)ら若手が予想以上にいい。彼らがいると足を使える。投手は苦しいと見ていたが、上原の加入と澤村の復活でリリーフの厚みが増した。先発陣の不安をだいぶカバーできそうだ」と見る。

 生真面目な由伸監督は“忖度”を嫌い、周囲には常に率直な意見を求める人物。ちなみに昨年、本紙記者が紙上でBクラス予想したことを告げると「ちゃんと戦力分析した上なら、こっちはまったく構わない」と笑顔で受け止めた。果たしてOBを始めとする評論家陣は、今年の巨人をどう見るのか…。ファンだけでなく、現場の面々も大いに注目している。