【核心直撃】2016年のドラフト会議で、外れ1位ながらも5球団から指名を受けロッテ入りした佐々木千隼投手(23)。だが、1年目は15試合で4勝7敗、防御率4・22という不本意な成績で終わった。鳴り物入りでプロ入りしながらふがいない成績に終わった要因を本人はどう分析しているのか。2年目の躍進に向け心境を聞いた。

 ――ドラフトではロッテ、日本ハム、巨人、広島、DeNAに指名されプロ入り。周囲は1年目からの2桁勝利を期待したが、結果は4勝

 佐々木:もちろん満足はしていません。本当は一年を通して先発ローテーションとして投げたかったのですが(シーズン途中に)二軍での調整もありましたから。

 ――プロ初登板初先発で初勝利も、その後は4連敗。原因は何か

 佐々木:ひと言で言うのは難しいのですが、自分のボールが投げられなかったことが大きかったと思います。スピードやコントロールもそうですが、1勝してから自分の思うような投球ができなくなってしまいました。なぜか、と言われると説明できないのですが、投げるたびに自分を見失うというか。どう投げていけばいいのかがわからなくなってしまったのです。

 ――ドラフト1位による重圧か、それともプロのレベルが高かったのか

 佐々木:どうなんでしょう。重圧…あったんですかね(苦笑)。でも、個人的には自分の問題だったと思います。シーズンが開幕してすぐに1勝できましたが、その後連敗が続き、徐々にネガティブになっていましたから。技術的な問題もあるでしょうが、まさか気持ちの面でそういう状態になるとは予想もしていなかったので。正直、苦しかったですね。

 ――二軍に降格した時を含め、1年目のシーズンで学んだことは

 佐々木:気持ちの持ち方でしょうね。どんな時、どんな場面でもポジティブに。これができそうでできなかった。だからこそ、今年は常に気持ちを前向きに持つよう努力していきたい。

 ――メンタル強化で特別にやっていることは

 佐々木:今のところは特別に、というのはありません。実戦で結果を残していけば、気持ちも変わってくると思います。

 ――技術面で取り組んでいることは

 佐々木:細かいことはありますが、それよりはまず大学時代のいい時のフォームを取り戻すことです。プロ入りしてから自分の良さを見失ってしまったので。フォームが戻れば、球威も制球もある程度自信を持って投げることができる。オフからキャンプではそこを意識してやってましたし、自分なりの手応えもつかんでいます。

 ――今季の目標は

 佐々木:確か昨年のこの時期は2桁勝利とか言っていたかもしれませんけど今は…数字の目標はあまり持ちたくない。それよりはシーズンを通して先発として一軍で投げ続けたい。そうすれば、去年の数字(4勝)以上は残せると思います。

 ――その目標だと控えめというか、まだネガティブな感じがするが

 佐々木:そうです…ね(苦笑)。でも、気持ちの面ではやるしかないと思っているので。今シーズンはチームの力になりたいと思います。