阪神は10日、元監督の星野仙一氏の追悼試合として開催した中日戦(甲子園)に2―2と引き分け、オープン戦初白星はお預けとなった。

 昨年12勝を挙げた秋山が先発し、5回1安打無失点、毎回の7奪三振と力投。打線は初回二死二塁から新助っ人ロサリオの左前適時打で先制した。

 3回には星野氏の中日監督時代の愛弟子・福留が左中間へ二塁打。4回には星野氏の明大の後輩・高山が右翼線へ適時二塁打を放ち、成長したところを見せたが、1点リードの9回、マテオが同点に追いつかれた。

 球場外周には献花台が設けられ1万6913人が参列。星野氏の遺族も観戦に訪れた。通常の開門時間を1時間早めたスタンドには3万2156人の観客が集まり、実数発表が始まった2005年以降の甲子園でのオープン戦では史上2位の動員数となった。

 試合前には星野氏の偉業をたたえるセレモニーが行われ、金本監督、コーチ陣、選手は星野氏が阪神監督を務めた2002~03年モデルの特別ユニホームをまとい、全員が星野氏の背番号77をつけてプレーした。

 試合後、金本監督は「(星野氏の)偉大さ、存在感の大きさを感じた。改めて(死去は)残念と思う。今日来たファンも追悼試合と知っているから来たと思うが(自分も)いろんなことを思い出します」と振り返った。