2年目の飛躍へ上々の滑り出しだ。中日・柳裕也投手(23)が6日のヤクルトとのオープン戦(宮崎アイビー)で5回無失点と好投し、開幕ローテ入りに前進した。地元の宮崎で同郷の英雄である青木宣親外野手(36)との初対戦もあり、登板後は「いろんなプレッシャーがありましたけど、何とか結果が出てホッとしました」と笑みがこぼれた。

 明大からドラフト1位で入団した昨季は即戦力と期待されながら、オープン戦初登板の3月2日の日本ハム戦(札幌ドーム)で右ヒジ痛を発症。その後も相次ぐ故障に悩まされ、わずか1勝に終わった。「これまで野球人生で一度もケガをしたことがなかった」ことで自分の体を過信しすぎたことが原因だった。

 そこで昨オフ、故障撲滅のため徹底的な体調管理に取り組んだ。その一つが「体に良いことなら何でもしようと思って」と10月から始めたホットヨガだ。たまたまチラシで寮の近くにスタジオがあることを知り、自ら足を運んで入会。時間を見つけてはせっせと通っている。今のところ他の会員にもジムのスタッフにも「中日の柳」とバレていないという。

 キャンプでは故障防止のため自腹で購入した高級マッサージ器を持ち込んでケアした。そんな努力が実り、苦い思い出のオープン戦初登板を無事に終え「体には気を使っているのでケガせずやりきれてうれしかった」。今年は万全の体調で開幕から突っ走る。