上原浩治「日本復帰」視野で気になる古巣・巨人の動向

2018年03月01日 16時30分

日本復帰の可能性が高まってきた上原(ロイター=USA TODAY Sports)

 日本球界への復帰はあるのか。カブスからFAとなっている上原浩治投手(42)の去就に視線が集まっている。本人はメジャー球団からのオファーを待つ姿勢だが、FA市場の停滞で3月を迎えても所属球団は決まっていない。日本球界復帰にも言及するなか、ひそかに注目されているのが古巣である巨人の動き。気になる球団のスタンスと、盟友である高橋由伸監督(42)の反応は――。

 メジャーFA市場の歴史的な冷え込みの影響は、昨季カブスをFAとなった上原も直撃。プロ20年目、今年43歳を迎える右腕を取り巻く状況は厳しい。2月23日に更新した自身のブログでは「ネタが…」というタイトルに続いて「無い…」と書き出し「ピッチングもしてるし、待ってんだけど、なかなか話がないね」などとつづり、オファーがない現状を嘆いた。

 その後も東京都内や自宅のある米国で自主トレを続けてきたが、今も状況は進展していないとみられる。ただ心境には微妙な変化があるようだ。すでに本紙にはメジャーからのオファーがなければ引退する意思を示していた。しかし、1日朝にに更新した自身のブログで「代理人と連絡をとってはいるものの、やはりいい話は無いみたいで…」「日本からの誘いがあれば、そこにいくことを考えてます」と日本球界への復帰も視野に入れていることを明言した。そうなると、気になるのはやはり古巣・巨人の動きだ。

 上原は海外FA権を取得した2008年にメジャー挑戦を表明。オフにオリオールズと契約を結び海を渡った。ただ巨人在籍中にはポスティング移籍の直訴や代理人による交渉を巡って球団と衝突するなど、退団を巡っては円満と言えるものではなかった。

 だが月日は流れ、巨人内の空気もずいぶん様変わりした。昨年、ある球団幹部は「今すぐは難しいかもしれないが、上原は今もウチにとって大事な宝。どういう形になるかは分からないが、彼の気持ち次第では将来的な復帰はあり得るのではないか」と話していた。

 古巣復帰に欠かせないキーマンが現場トップにいることも大きい。由伸監督と上原は同じ1975年4月3日生まれで、現役時代から今に至る盟友関係。実現はしなかったものの、監督就任後キャンプの臨時コーチを要請したこともある。由伸監督は今キャンプ中も「松井さんにも聞いたけれど、移籍市場が動かないみたいだね」と右腕の去就が定まらないことを気にかけていた。「本人はまだアメリカで続けたいんだろうから」とあえて最近は連絡を取っていないというが、今も単なる元同僚の一人とは考えていない。

 問題は今年の巨人がチームの若返り方針を掲げている点だが、フロント内からは「上原に関しては、イチローや松坂と並ぶ別格の存在。『帰りたい』と言うなら、ウチが手を挙げる責任があるんじゃないか」との意見も。現場からは「リリーフ実績十分の上原がいれば、カミネロを落として先発でヤングマンを使うこともできる。外国人枠の問題が解決する」との声も聞こえる。

 巨人の支配下登録選手は現在64人。編成トップの鹿取GMは、育成の高木京と松原について「オープン戦を最後まで見て考える」と支配下への昇格を検討しているが、それでも枠には余裕がある。ただ上原の獲得については「何も言えません」としているが…。

 もちろん他球団も指をくわえて見ているだけではないだろう。ソフトバンクの球団幹部はこの日、上原について「あれだけの実績を残している選手。状況を把握しているところ」と話した。

 日米通算134勝、712試合を投げたレジェンド右腕はどこへ行くのか。古巣の動きと合わせて今後も目が離せない。