約11か月ぶり実戦登板で2K 松坂が語る「プルペン投球不要論」

2018年02月27日 16時30分

1回を完ぺきに抑えた松坂

 中日・松坂大輔投手(37)が昨年3月25日の広島戦(ヤフオク)以来、約11か月ぶりの実戦登板を果たした。26日、韓国・ハンファとの練習試合(北谷)の3回、2番手として登板。いきなり連続三振を奪うなど予定の1イニングを打者3人でパーフェクトに抑えた。復活への歩みを着実に進めている松坂が究極の調整方法を披露。怪物の理想はまさかのブルペン投球不要論だ。

 背番号99がマウンドに上がると、それまで雲に隠れていた太陽が沖縄の空に顔をのぞかせ、強い日差しが松坂を照らした。

「ダイスケ! がんばれ!」。北谷球場に詰め掛けたおよそ2000人の観衆から黄色い声援と大きな拍手が湧き上がる。実に338日ぶりの実戦。「やっぱりうれしいです。拍手をもらえて」。久しぶりの感覚。そんな喜びを力に変え、松坂が躍動した。先頭打者を「(捕手の)大野(奨)君も要求していたストライクからボールになるスライダー」を外角へ狙い通りに決め空振り三振。続く2人目の打者は1ボール2ストライクから外角低めに「あれに関してはボールもコースも完璧だった」と自画自賛の真っすぐで見逃し三振を奪った。球場の球速表示は出なかったが、球団のスピードガンは最速の143キロを計測。3人目の打者は140キロの真っすぐで詰まらせ遊撃への小フライ。3人を完璧に抑えマウンドをさっそうと降りた。

 そんな松坂が究極の調整方法について語った。「究極はキャッチボールがしっかりできればゲームでもしっかり投げられる。(今は)そこまで行っていないですよ。究極です。いつかはそこまで持っていければいいな」と言うのだ。

 これまでキャッチボールの大切さ、大事さを説く投手、コーチは数多くいた。そして松坂自身もかつては、ブルペンで何百球も投げ込んで肩をつくる「投げ込み派」だった。それが様々な経験を経たこともあって「キャッチボールだけして試合に臨むのが理想」という境地にたどりついた。

 確かに松坂はここまで異例のキャンプを過ごしている。ブルペン投球をした翌日にはキャッチボールすらしない完全ノースローの日を設けたり、1日おきにブルペン登板する投手がほとんどの中で、1クールに1度しか入らないときもあった。

 そのたびに周囲は「何かあったのでは?」とざわつく。ただそんな喧騒をあざ笑うかのように松坂は「1クールぐらいブルペンに入らないでおこうかと思った」と言い放ったこともあった。

 21日にフリー打撃に登板してから一度も捕手を座らせる投球をすることなくこの日の登板。周囲からは奇異に見られる調整方法にも「周りと同じように調整する必要はない。自分はこれくらいやっておけば大丈夫ということは分かっているつもり」と気にするそぶりはない。実際、この日の投球でこの調整法が間違っていなかったことを結果で証明した。

 ブルペン投球不要の究極調整方法。怪物は全盛期のころとはまったく逆のやり方で、完全復活を目指している。