【核心直撃】2014年オフに3年総額6億円でロッテからヤクルトにFA移籍した成瀬善久投手(32)。だが、移籍後は結果を残せず、3シーズンの勝ち星は計6勝(11敗)止まり。昨季は1勝もできず、オフには1億4400万円の年俸が2000万円にまでダウンする屈辱を味わった。本人は背水の陣で臨む今季をどう見据えているのか。

 ――ロッテ時代は2009年から4年連続2桁勝利。コンスタントに活躍していたが、何がいけなかったのか

 成瀬 気持ちの面で少し(周囲に)気を使ったのがありましたけど、それも言い訳になりますから。今季はこれまでの失敗を繰り返さないよう、二軍で焦らず、自分のペースで一年間戦える体をつくろうと思っています。上(一軍)に行くとどうしても練習をやり過ぎてしまうこともあるので。

 ――年俸は大幅ダウンした。悔しいと思うが

 成瀬 年俸の減額制限以上ですからね。悔しいですけど、球団は僕のロッテの実績を買って(高い年俸を)出してくれていた。そう考えると球団にも応援してくれたファンの方にも期待を裏切ってしまったので。申し訳ないという気持ちが正直なところです。

 ――今年は背水の陣
 成瀬 覚悟はしています。これまで以上に危機感は持っています。だからこそ、結果を残すつもりです。

 ――今季の目標は。昨季は主に中継ぎだった

 成瀬 先発投手として活躍したいです。言われれば中継ぎでもワンポイントでも何でもやりますが、僕の投球スタイルは長いイニングを緩急で抑えること。すごく速い直球やものすごくキレる変化球を持っているわけでもない。やっぱり自分は緩急や球のキレが持ち味なので。そこを生かせるのは先発しかない。競争は大変ですけど、こだわってやっていきたい。そのうえで一年間先発ローテーションを守りたい。

 ――通算100勝もあと4勝に迫っている

 成瀬 あくまで通過点にすぎないですけどね。本当ならもっと早く通過してなければいけない数字ですよ。なるべく早く到達して、一つでも多くの勝ち星を積み上げていきたいと思います。