阪神 藤浪の初対戦相手探しが難航

2013年02月04日 16時00分

 虎キャンプの目玉となる藤浪晋太郎投手(18=大阪桐蔭)は31日、沖縄・読谷村の宿舎で行われた全体ミーティングに出席。和田監督ら首脳陣の言葉を丁寧にノートに記した優等生ルーキーは「ケガなく自分を磨いていきたい」と意気込みを語った。

 

 いよいよプロの道を歩み出す藤浪だが、舞台裏ではいきなり難問が発生している。調整過程で欠かせない“対戦相手”の選定に首脳陣が頭を抱えているのだ。コーチの1人は「相手を選ぶのは慎重にしないと」と深刻な表情で打ち明ける。

 

 この相手というのは藤浪がフリー打撃やシート打撃で登板した場合に打席に入る打者のことだ。順調にメニューを消化していけばキャンプ後半でフリー打撃やシート打撃で打者を相手に投げることになる。投手が実戦感覚をつかむためには欠かせない過程で、藤浪にとってはプロの打者と初対決となるだけに藤浪の力量を測るためにも重要な練習になる。

 

 ところが、この対決する打者の人選が問題なのだ。コーチ経験もあるOBは過去の体験を振り返りながら「対決する先輩にすればやりづらいよ。打つのも気が引けるし、打てなければ大騒ぎになる。それにほかの投手と体格が違うからやりづらい」と指摘。注目度が高いあまりに打撃練習に集中できなくなってしまう危険性や藤浪の197センチという長身から投げ下ろされる独特の球筋が調整途中の打者の感覚を狂わせてしまう可能性があるというのだ。

 

 実際、自主トレ中にキャッチボールの相手を務めた筒井が大注目を浴びたことに戸惑い「明日からは別の人にやってもらいます」と苦笑いしたほどだった。周囲の視線を集める藤浪の“練習パートナー”を務めるというのはそれなりの覚悟が必要になる。特に藤浪が初めての打撃投手をするとなれば、注目度はハンパじゃない。その相手をする打者のプレッシャーは相当なものになることは確実だ。

 

 このため初対決候補は、一軍生き残りに勝負をかける若虎ではなく、WBCのために比較的、調整が進んでいる鳥谷や大阪桐蔭の先輩でもある西岡、ベテランの福留といった経験豊富な打者となる見込みだ。

 

 藤浪自身の調整がどれだけスムーズに進んでも1人でできないのが野球。金の卵育成のため首脳陣は慎重に人選を進めていく。