中日のドラフト3位・高松渡内野手(18=滝川二)の評価がうなぎ上りだ。50メートル走5秒8、一塁到達タイムはプロ最速レベルの3秒53を誇る。二軍キャンプも、その快足を一軍首脳陣に実戦で披露するため特別招集され、17日は巨人との練習試合(那覇)で特別ルールを適用して2度、代走で出場し、いずれも生還して2得点をマークした。

 18日は広島との練習試合(コザしんきん)で7回一死一塁に代走として登場。2球目にスタートを切るも、打席の友永が右飛を打ったため、帰塁が間に合わず一塁でアウトとなった。高松は「盗塁を決めたい気持ちが強すぎて(打球の)インパクトの瞬間を見ていなかった。一回ミスしたので何回も同じミスをしないようにしないと」と猛省した。

 しかし、森脇野手チーフコーチは絶賛。「左投手(塹江)だったのに思い切ってスタートを切れたというところは非常に評価できる。足が速いというポテンシャルは本当に素晴らしいものがある。どんどん長所を生かしていってもらいたい。(ミスは)明日以降に生かしてくれればいい」と目を細める。

 武器は足だけではない。打撃技術(右投げ左打ち)も高評価されており、二軍コーチ陣は「特にミート力が素晴らしい。思い切り振り切って三遊間へ強い打球が打てるので相手チームはあまり前に出て守備ができないし、かといって後ろに守っていれば快足を飛ばして、ボテボテでも内野安打にしてしまうからね。打撃技術も天性のものがあるよ」とベタ褒めだ。

 高松自身も「自分でもミートする技術はあると思う。まだ(右へ)引っ張ることはできていないけど、左中間へしっかり振って打てるのは僕の長所です」。開幕一軍切符をつかみ取ることができるか。