中日にテスト入団した松坂大輔投手(37)がメッツ時代のチームメートでもある新外国人ディロン・ジー投手(31)の能力の高さに太鼓判を押した。29日、沖縄・北谷での合同自主トレに新入団を含む外国人5選手が合流。怪物右腕がメジャー通算51勝を誇る右腕を褒めたことで、ジーはすっかりその気に。いろいろな面で松坂入団効果が表れている。

 練習前、グラウンドで新外国人4選手が次々と通訳を介してナインらにあいさつをした。その中で、ジーは「ジーです。ピッチャーです。(出身は)テキサスです。よろしくおねがいします」と日本語で話し、選手から驚きの声が上がるなど、いきなりチームに溶け込んだ。2年間、メッツで一緒だった松坂と再びチームメートとなることに「新しいチームに来てみんな知らない選手ばかりのところで、すでに知っている松坂がいることは助けになる」と話した。

 そんなジーについて松坂は「非常に真面目というか、メッツの時のイメージしかないですけど、コントロールが良くて動くボールをうまく使って打者を打ち取るタイプの投手だと思う」と冷静に分析。さらに日本のプロ野球にジーが適応できるかどうかについても「マウンド(が球場によって合う合わない)だとか、いろいろあるとは思うけど、これからアジャストしていくと思う」と太鼓判を押した。

 日米通算164勝、日本だけで108勝している松坂に認められたのだから、ジーにとっても自信になったことだろう。新助っ人は「自分は松坂投手が言った通りのタイプ。持ち球すべてをストライクゾーンに投げ込んで打ち取るという攻撃的な投手だと思う。グラウンドでのパフォーマンスはチームの助けになれると思う。新しいチームに受け入れられることは大事」と意気込んだ。

 誰でも知らない環境で仕事をするとなれば不安は付きもの。ただ、ジーは松坂がいてくれたことに「みんな僕に対して気持ち良く迎えてくれて、非常にいい印象です。このチームでしっかりシーズンに向けていきたい」と感謝する。5年連続Bクラスと低迷する中日だが、日本人選手も含め、ここまでは松坂効果でチームが明るい話題に包まれている。