昨季のセ・リーグ新人王の中日・京田陽太内野手(23)がゴールデン・グラブ賞の獲得をもくろんでいる。21日、豊田市の「JAあいち豊田本店」で荒木雅博内野手(40)とともにトークイベントに参加し「荒木さんと2人でゴールデン・グラブを取りたい」と宣言した。

 イベント後にはゴールデン・グラブ賞の獲得プランを披露。1つは「投手が打ち取った打球を正確にアウトにする」こと。普通のことのようだが、実はこれが難しい。京田自身も「1年間14個(失策)ミスした中で打球に(グラブが)はじかれたり、打球に追いついているのに(グラブの)下を抜けていったり球際の弱さが目立っていた」と反省。キャンプではこの球際を徹底的に鍛える。

 もう1つは「ピンチのときに投手をどれだけ助けられるか」。重要なのがポジショニングだ。打者の特徴、データ、経験をもとに的確な守備位置につく。それが目に見えないファインプレーを生み投手を救うことになる。昨季は1年目とあって「荒木さんにおんぶに抱っこだった」という。今季は「後半戦は自信もできた。漠然と守ることだけはしない」と独り立ちを目指す。

 すべては荒木に認めてもらうためだ。井端(現巨人コーチ)との「アライバコンビ」の代名詞でもあるセンターに抜けそうな打球を荒木が遊撃の井端に逆シングルでトスしてアウトにする走者なしでの4―6―3。「去年、何回かそういう打球があったんですけど来ませんでした。僕はまだ信用されていないですね」と京田は振り返る。「あれができたら満足してこの世界はもういいかもしれない」とまで言う憧れの究極プレー。その達成のためにもゴールデン・グラブ賞を本気で狙う。