広島は19日、マツダスタジアムでスタッフ会議を行い、来月1日に宮崎・日南市で開始する春季キャンプのメンバーを振り分けた。昨季、右足首を骨折した鈴木誠也外野手(23)は制限付きながら、一軍スタートが決定した。

 会議に出席した高ヘッドコーチ(50)は鈴木の一軍について「守備や走塁など途中から別メニューになるかもしれないが、バッティングはできているということなので」と話した。

 鈴木は自主トレーニングを公開した9日に昨季骨折した右足首の状態について「バッティングはほぼマックスで、守備、走塁は20(%)くらい」と話していたが、本拠地を訪れたこの日も「そんなに変わっていない」と説明。ソフトバンク・内川との合同自主トレも「行ってしまえば(思い切り)やってしまうし、無理もしてしまいそう」との理由で辞退した。

 一部で別メニュー調整をするとはいえ、このような状態で二軍ではなく一軍スタートとなったのはなぜか。「トレーナーの人数が二軍よりたくさんいるし、一軍に置いておいたほうがいいということ。何より自分たちの目が届くところでやらせることで(一軍)首脳陣も安心できる」(球団関係者)。ファームで完全に別調整を行う“放牧”よりも“監視”することでケガの再発やオーバーペースを防ぐ方針だという。

 鈴木の照準はあくまでペナント開幕。昨季98試合で4番に座った若鯉が、周囲の目も借りて完全復活となるか。