移籍2年目を迎える阪神・糸井嘉男外野手(36)が16日、大阪市内のフィットネスクラブ「レクサー」で自主トレを公開した。今年の目標を「力」という漢字一字で表現した超人は「浜風に負けないための筋力アップが自主トレのテーマ。去年も(手応えがあった打球なのに)『えっ!』みたいなことが何回かあったので」とパワーアップによる本塁打量産を宣言した。

 準備に抜かりはない。新たな試みとしてボディービル・メンズフィジーク日本王者の石井良亮氏(29)に師事。早速「追い込み方やサプリメントを取るタイミングを勉強している。一個一個の効き方が違う」と効果を実感している。さらに、今月上旬まで行っていたグアム自主トレでは「僕にないものを持っているのでいろいろ教えてもらいました」とニヤリ。ソフトバンク・柳田や松田らから一発を打つコツを聞き出してきたという。

 一流アスリートとの華麗な交流がある糸井ならではの“人脈活用法”にチーム内からは「その人脈を若い選手にも還元してほしい」との要望が出ている。「他球団の選手や野球以外のアスリートと情報交換できるのは顔の広い糸井ならでは。うちの若手はまだまだそこまでのツテがない。見識を広げるために、人脈がある糸井が橋渡しをしてほしい」(球団幹部)

 現在、藤浪晋太郎投手(23)は渡米し2年連続でダルビッシュ有投手(31=ドジャースからFA)と合同自主トレ中。もともとは昨年、金本知憲監督(49)が直々に要請して実現したものだ。それだけ若手ナインに顔が利く選手は少ないということだが、そこで超人に“仲介役”をお願いしたいというわけ。「去年は平凡な数字だった…。今年はキャリアハイ出したいし、タイトル争いもしたい」と気合満点の糸井にはバット以外での貢献も期待されている。