巨人が獲得狙う侍Jの頭脳に伊勢孝夫氏が太鼓判

2017年12月26日 11時00分

 来季、4位からの巻き返しを狙う巨人がヤクルトから志田宗大スコアラーを招聘する方針を固めた。今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でもスコアラーを務めた侍ジャパンの“頭脳”でもある。同スコアラーを熟知する本紙評論家の伊勢孝夫氏は「志田の加入は巨人にとって大きい。巨人は強くなる」と太鼓判を押した。

 志田氏はヤクルトのスコアラーとして2015年に14年ぶりとなるリーグ優勝に貢献した。侍ジャパンでは16年プレミア12、17年WBCで小久保監督を支えると、今年11月の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」では稲葉監督をバックアップ。チームを優勝に導いた。

 12年にヤクルト一軍総合コーチを務めるなど、志田氏をよく知る伊勢氏は「志田からはよく連絡をもらっている。志田は自分が知る限り日本一のスコアラー」と太鼓判を押す。さらに「志田は他のスコアラーと目の付けどころが違う。分析力もそうだが、相手投手のちょっとした動きも見逃さない」とその卓越した洞察力を指摘する。

 06年に巨人でスコアラー(調査担当)を務めた経験を持つ伊勢氏は「今までの強かった巨人はスコアラーの出る幕がなかった。投手の配球など細かい情報がなくてもスター選手が勝手に何とかしてくれた。当時はミーティングでホワイトボードも映像も使わなかった。ヤクルトでは考えられない」と振り返ると「弱いチームが強いチームに勝つために情報を分析して役立てたのがノムさん(野村克也氏)の作ったヤクルトの黄金時代だった。巨人もそれが必要になったということ」という。

 正式に入団が決まれば志田氏はチーム付スコアラーに就任する見込み。伊勢氏は「志田を生かすにはコーチ陣がその情報を素直に受け入れることが大事。選手は阿部、長野、坂本ら主力が一度、お立ち台で『打てたのはスコアラーさんのおかげです』と言えば、他の選手もすんなりと従うようになる」とアドバイスを送った。

 その一方で志田氏が流出するヤクルトについては「バカな話。ヤクルトにとっては大きな損失だし、普通だったら(流出を)止める。情報は筒抜けになるし、ますます巨人に勝てなくなる」と心配を隠せなかった。

 いずれにせよ、“侍の頭脳”が巨人のV奪還を強力に後押ししそうだ。