今季まで中日でプレーしたアレックス・ゲレーロ内野手(31)とジョーダン・アルメンゴ投手(31)がセ・リーグのライバル球団への移籍が決まった。ところが、中日内では巨人が獲得した今季本塁打王のゲレーロよりも、ヤクルト入りするジョーダン(ヤクルトでの登録名はアルメンゴ)の“流出”の方が痛いとの声がもっぱらだ。
2016年に来日したジョーダンは先発、中継ぎともこなせる左腕。140キロ台後半の直球で打者の胸元をえぐるような強気な投球が武器で、昨季はバレンティンに死球を与えて乱闘騒ぎまで起こしたほど。ある選手は「ジョーダンのまったく物おじせずに打者へ向かっていく闘争心はすごかった。チームにああいう選手は必要だったのに…」と嘆く。
今季のジョーダンは18試合に登板し、6勝4敗ながら防御率2・30と安定した投球を披露。しかし、球団サイドは新外国人投手の獲得に目星がついたとして保留選手名簿から外してしまった。昨オフは一度自由契約になった後、再契約しており、今オフも新外国人投手が決まらなかった場合の“保険”として考えていた中で、まさかの“流出”。チーム関係者は「今回も安心していたら、その隙にヤクルトに獲られてしまった形。今季最下位だったヤクルトに来年やられたり、新外国人投手が獲れてもジョーダンよりも活躍しなかったらカッコがつかない」とぼやいた。
別の関係者も「ジョーダンは小笠原とか若い選手を食事に連れて行ったり気遣いできる選手だったのに…。ゲレーロよりもジョーダンが他球団に行ってしまうことの方が全然痛いよ」とこぼしている。
中日にとって厄介な存在にならなければいいが…。