台湾ウインターリーグでひと皮むけそうな巨人・吉川尚

2017年12月13日 11時00分

ひと皮むけそうな吉川尚輝

【赤坂英一 赤ペン!!】プロ野球の将来を担う若手がいま、台湾ウインターリーグで悪戦苦闘中だ。台湾、韓国など若手中心の6チームで優勝を争うこの大会、日本からは広島、日本ハムを除く10球団の選手48人が、東軍、西軍の2チームに分かれて参加。両方とも負け越し、現在Bクラスに沈んでいるのである。

 巨人・川相二軍監督が率いる東軍は、6年目の今村(通算6勝8敗)、1年目の谷岡(今季0勝1敗)が投手陣の柱。先月25日、台湾との初戦では今村が先発し、9回二死まで3―2とリードしながら、抑えの谷岡が3点を取られて逆転負けだ。それならと谷岡が先発した今月1日の韓国戦は、7回途中まで2失点とゲームをつくったが、打線が投手5人のリレーに零封されて惜敗。2日の西軍との“日本対決”では、今村が先発で6回2失点と好投したのに、またも打線が0点に抑えられて競り負けている。

 この現状には川相二軍監督も渋い顔である。「今村も谷岡も、しっかり勝ち切るには何が必要かを学んでほしい。ウインターリーグは必ずしも勝ち負けにこだわる場ではないとはいえ、本当の力と自信をつけるには、やはり試合で結果を出すことが一番ですからね」

 その点、野手では1年目の吉川尚に、ひと皮むけそうな兆しが見える。今大会では主に2番・セカンドでスタメンに入り、3日の台湾戦では3安打して先制点、ダメ押し点のホームを踏んだ。守備でも軽快な動きを披露し、台中の巨人ファンの拍手喝采を浴びている。

 ちなみに、同じ台湾戦では、6番・ショートのヤクルト・奥村も中押しの3ランを含む猛打賞。球場のレフト方向への風を利用した技ありの一発が光った。奥村は2年前、相川の人的補償で巨人から移籍。相川は今季引退したが、こちらは着実に成長しているようだ。

 台湾滞在中、川相二軍監督と杯を傾ける機会が何度かあった。チームが宿泊する台中は快適な街だが、「選手には怪しいかいわいに出入りしないよう注意している」そうだ。そういえば、巨人で野球賭博が発覚して大問題となってからわずか2年弱。「台湾でも2008年に同じような事件があったから、神経をとがらせざるを得ません」と言う。

 そんな川相二軍監督による若手の評価は連日、由伸監督や鹿取GMの元に送られている。台湾での残り試合、若手には襟を正して頑張ってもらいたい。