広背筋を痛めてリハビリ調整中の中日・柳裕也投手(23)が11日、ナゴヤ球場のブルペンで故障後、初めて傾斜を使ってキャッチボールを行った。感触を確かめながら30球を投げ込み「違和感はなかったし、問題ないです。もう一回ぐらい投げてから次は立ち投げですね」と順調な回復ぶりを見せている。

 沖縄春季キャンプは一軍で完走したが、オープン戦で右ヒジ痛を発症して離脱。5月に一軍デビューも7月に広背筋を痛めて二軍落ちし、プロ1年目は1勝(4敗)で終わった。今オフも10月の秋季教育リーグ(宮崎)に登板予定だったが、直前に広背筋痛を再発し、登板を回避していた。

 そんなケガだらけの不本意なシーズンとなった要因について柳は「一番は昨オフの自主トレで投げなさすぎたと思う」と自己分析。「ちょっと投げたら新聞に“ハイペース調整”とか書かれて、そうなのかなと惑わされてしまったところもある。スカウト陣からも『焦るな、焦るな』と言われすぎて自分のペースではなくて計算が狂ってしまった。1月から2月のキャンプでいきなりバーッと上がり幅がありすぎた」と周囲の声を気にしすぎて、自身のスタイルを見失ったという。

 そのため、今オフは「12月、1月としっかり体をつくって、去年よりもブルペンに入る回数と強度を増やしていきたい。2月1日のキャンプインには打撃投手を務められるようにする。もう惑わされないです」とキッパリ。今オフは投げ込み王と化し、即戦力としての期待を裏切った今季の屈辱を晴らすつもりだ。