野村沙知代さん(享年85)の死去を受け、都内の自宅前で取材に応じた夫で元プロ野球監督の野村克也氏(82)が8日夜、2度目の会見を行った。

 事務所関係者に支えられながら、野村氏は「最後の別れはしたけど、ほとんど(沙知代さんは)意識はなかったです。昨日まで様子変わらなかったから信じられない。本当に人生って、あっけないなあ」とポツリ。

 8日午後、119番した経緯については「昼にしんどそうだったから『大丈夫か』と問いかけたけど、応答しなかったから救急車を呼んだ。健康に関しては、あいつは問題なかったんで。(結婚して)40年以上になるけど、病気をしたことはなかった」と振り返った。

 結婚生活を振り返って「僕も2度目、彼女も2度目ですから、お互いに経験豊富だったし、男心も理解してた。典型的なかかぁ殿下、年上ですし、奥さんの言いなりの家庭でした。克則(44=現ヤクルト二軍バッテリーコーチ)ができるとは夢にも思わなかった。太い絆ができて、今日まで円満にこれたのは克則のおかげです」。

 深夜まで、約40人が集まった報道陣を見渡しながら「俺が死んだら、この倍だな! そのときは克則を囲んでやってください!」と笑みを浮かべてリップサービスをしてみせたが、さみしそうだった。