生え抜きの主砲候補の評判が急上昇中だ。巨人・岡本和真内野手(21)が3日、東京都内で行われた「チャリティ・キッズ・ベースボール・スクール2017」に初参加し、来季のレギュラー定着に向けて決意を新たにした。チーム内は岡本の予測不能な言動にも大注目。早くも「よくぞ言った!」と称賛を集めている。

 岡本はこの日、約100人の野球少年、少女を対象にしたイベントに参加し、実演を交えながら打撃と守備を指導。慣れないコーチ業に「難しかったです」と苦笑いを浮かべながらも、ちびっこたちとの交流で英気を養った。

 来季で入団4年目を迎える岡本は自由契約となった村田から背番号25を受け継ぐなど大きな期待を背負っている。一方で球団は今季本塁打王に輝き、中日を退団したゲレーロの獲得に向けた動きを本格化。ゲレーロが入団となれば、左翼と三塁で守備位置が重なるが、岡本は「自分はライバルというレベルでもない。自分のやるべきことをやっていきたい。オープン戦でも結果を残して、開幕一軍にいないといけない」と足元を見つめた。

 連日1500スイング前後を振り込んだ地獄の秋季キャンプを完走。「野球をする体の強さはあるのかな」と由伸監督も成長は認めるところ。そんな岡本は本業以外でも評価を上げている。きっかけは先月23日に東京ドームで行われた「ジャイアンツ・ファンフェスタ2017」だった。綱引きでチームの主将を務めた岡本は勝負のキーマンを聞かれ「山口俊さん」と答えたのだ。

 山口俊は当時、今夏の泥酔暴行トラブルによる出場停止でひっそりと参加。ただ、岡本のひと言で一気にスポットライトが当たってしまい、発言直後はドーム内が不気味な静寂に包まれた。その後、阿部のフォローで4万500人の観衆は大爆笑となったが、岡本は「そんなつもりはなかったんですけどね。だって“注目選手”じゃないですか。マズかったですかね…」と反省モード。もっともこの“不穏発言”が思わぬ評価アップとなった。

「あれは(岡本)和真のファインプレーですよ。よくぞ言ったと思いますよ。正直な話、選手はもちろん現場にいたほとんどの人が山口俊とどう接すればいいのか分からなかった状態。チームに迷惑をかけた山口俊も居場所がなかった。結果的に和真が現場と山口俊の微妙な雰囲気に風穴をあけてくれた。山口俊も感謝しないといけない。和真は野球で結果を出すことが最優先ですけど、来年はそちらも楽しみです」(チームスタッフ)

 4年目の来季、岡本にかかる期待はバットだけではない!?