中日・小笠原慎之介投手(20)が23日、ナゴヤ球場で契約交渉に臨み、300万円増の年俸2100万円(推定)で更改した。左ヒジ手術明けで出遅れた影響もあり、2年目の今季は22試合に登板し、5勝8敗、防御率4・84と不本意な成績に終わった。「(交渉した西山球団代表から)規定投球回はいってほしかったと言われたし、期待を裏切ってしまった。納得いってない」と悔しさをにじませた。

 その上で「チームの中心にいないといけない。できればチームトップの結果を残したい。開幕投手を狙う? 言ったらチームの顔ですからね。チャンスがあればやりたい」と来季の開幕投手に狙いを定めた。

 そんな若きサウスポーはこれまでドジャース・カーショー、西武・菊池ら同じ左腕で名投手の動画を参考にしてきたが、最近は自身の登板した試合を毎日のようにチェック。「今は自分のビデオを見る量の方が多い。1日1試合ずつ見ている」。その中で菊池と直接対決した6月16日の西武戦(ナゴヤドーム)が理想の投球に近いという。8回5失点の完敗だったが「腕が振れていたし、あれがベストというか一番の自分の良さを出せていたと感じる。悪いときの試合は(球を)置きにいっているというか、勝ちにこだわってしまっている」と自己分析。良いとき、悪いときの投球を比べたり、どういう考えや意識で臨むことが大事なのかを研究している。

“自撮り特訓”で開幕投手の座をつかめるか、注目だ。