ヤクルトが若手投手陣に球団現役最年長の石川雅規投手(37)への「弟子入り指令」を出した。今季プロ16年目を迎えた石川は、5年ぶり8度目となる開幕投手を務めたものの、23試合で4勝14敗、防御率5・11と振るわなかった。

 それでも入団1年目の2002年から16年間、登板数が20試合を切ったことがなく「彼の一番のすごさはこれまで大きなケガをしていないこと。若手は石川という大きな手本がいるんだから、もっと見習うべき」(球団関係者)。毎年のようにケガ人続出に悩む球団としては“神様”のような存在なのだ。

 石川はシーズン中は軽めに調整するベテランも多い中、若手先発陣とほぼ同じメニューをこなしているという。実際に選手の一人は「走る本数が1、2本違うぐらいだと思う。他はほとんど一緒の練習をしています」と証言する。

 チーム関係者は「石川がここまで長く続けられてきたのは自己管理が徹底しているから。彼が『プロ』とすると、他の選手はまだまだ甘い」とも。そのため石川の一挙手一投足を観察するためにも「弟子入りしろ」というわけだ。

 石川は過去に石山と一緒に自主トレを行うなど一匹狼タイプではないが「あまり自分から前に出る感じじゃない」(チーム関係者)と、若手側からの志願が必要。プロ通算156勝で「最も200勝に近い現役投手」への入門をチームは猛プッシュしている。