オリックス右腕・山岡泰輔が来季巻き返しへの希望語る

2017年11月23日 16時30分

ルーキーイヤーは8勝。スライダーを武器に白星を積み重ねた山岡泰輔

 オリックスの来季巻き返しの希望の星となるのが、ルーキーイヤーを8勝11敗、防御率3・74と堂々の成績で終えた山岡泰輔投手(22)だ。4月からローテーション入りを果たし、切れ味鋭いスライダーとストレートを武器に即戦力右腕としての期待に応えた。先の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」では侍ジャパンに選出されながら右肩腱板炎で無念の辞退となったが、すでに気持ちは切り替えている。172センチ、68キロの小柄なボディーの秘密、新人らしからぬ落ち着きぶりの理由とは…。その素顔に迫った。

 ――今季の8勝11敗の成績については

 山岡:2桁できるとは思っていなかったし、目指してもいなかった。それよりもローテに入って1年投げきれたという収穫はありました。

 ――手応えは感じた

 山岡:感じてないですね。毎年、打者は変わるし、チームも変わる。相手も練習しているし、それに負けないように、大量失点を作らないようにやるだけです。

 ――5月28日のロッテ戦で初勝利、8月26日の西武戦で初完封した

 山岡:完封しようが点を多く取られて勝とうが勝ちは勝ち。完封は自分にとって一番いい状態での勝ちなのでうれしいけど、チーム的にはどんな勝ちでも一緒でしょうし。完投負けもあったけど、負けは負けと思っています。点は取られているわけですからね。

 ――プロ1年目で感じたアマとの違いは

 山岡:反省する暇がないこと。すぐ1週間後には違うチームに投げる。相手はまた策を練ってくるわけですし。アマの時は反省もできていたけど、プロはすぐ次に切り替えないといけないので反省したり、考える時間が少ない。それくらい早くしないと間に合わない。こういうふうに1年が過ぎていくんだ、ということがわかりました。

 ――トレーニング法は

 山岡:僕は個人でやっているのでみんなと同じトレーニングはシーズン中はしてないです。次の登板に向け、体のバランスを考えて自分でやっている。広島に高校時代から見てもらっているトレーニングコーチがいるんです。メニューをずっと作ってもらっていて、それをこっちのトレーナーに見てもらってやっています。ウエートや体幹とか、食事面もです。

 ――心強い存在だ

 山岡:いろんな免許を持ってる人なんです。だからこっちの管理栄養士さんに頼らなくていい。球場や遠征先の宿舎ではバイキングなんですけど、その人に教えてもらったことがほとんど頭に入っているので、体の状態に合わせて必要なものを取るようにしています。いい時はビタミンAからEまでバランスよく食べる。投げた日には炭水化物、たんぱく質を多めに取って、2~3日後に胃もたれがきたらビタミンEを取って疲労を回復させる。胃もたれがなくなったころに次の登板が来るようにしています。

 ――小柄だが、ベスト体重は

 山岡:野球人生の中でいつか72キロになればいいと思ってますけど、今年は1年間、体重も体脂肪率も一定していたんです。それで今年の成績が出たんで、体に関しては減らなかったらいけるかな、と思ってる。体重は66キロから68キロで、体脂肪率は10%から12%。変わらないのってなかなかないらしいですよ。筋肉量を少し増やして来年もこの体重でいきたい。それで何年か後に72キロになればいいと思ってます。

 ――来季はさらにストレート、スライダーに磨きをかける

 山岡:真っすぐのキレは追い求め、球種を増やすことも考えてます。動くボールと内に食い込むボールを見つけたい。今年以上の成績は残したい。僕が2桁いくことでチームがCS(クライマックスシリーズ)に近づくなら。

 ――勝ち星の目標は立てないタイプ

 山岡:そうですね。それを超えちゃうとモチベーションを上げるのが難しいと思うから。だから2桁は気にしない。一年一年見ているわけではない。何十年も先を見ながらというのもあるし、来年は何イニング投げたいとか。大きいものから小さいものまで。ポストシーズンに出るためにやっている。

 ――マウンドではいつもひょうひょうとしている

 山岡:性格です。どんな状況になっても基本ずっと一緒。誰かに後ろから脅かされたら怖いですよ。でも消火器が落ちて噴射しても「あ、噴いてる」ってくらい。マウンドでは人よりは表情が出ないとは思います。何を考えているかわからないとはよく言われます。

 ――休みの過ごし方は

 山岡:音楽を聴いてるか、ケータイで服を見たり…。僕、他のチームに興味ないんで野球は見ないんですよ。次に投げる対戦相手のビデオは見るけど、テレビを見ないんです。ニュースも見ないから世間のこともわからない。北朝鮮がミサイルを飛ばしたことも知らなかった。だいぶ後になって周りが「ミサイル、やばくね?」って話したのを聞いて知った(笑い)。

 ――あまりプロ野球選手らしくない

 山岡:そう言われるのがうれしいっす(笑い)。グラウンドを離れたら一般人がいい。歩いてたり食事してて「あの人、野球選手っぽくない?」って見られるのがイヤなんですよ。「プロ野球選手感」が出ていたらショックかな。らしくないようにしてます。

 ――オリックスはそういうタイプが多いのでは

 山岡:やりやすいんですよ。だから体もあまり大きくしたくない。ファッションが好きなんで「あ、洋服関係の人かな」って思われたらマジうれしいっすね!

 ☆やまおか・たいすけ 1995年9月22日、広島市出身。高校時代は瀬戸内のエースとして活躍し、3年夏に田口(現巨人)を擁する広島新庄との引き分け再試合を制して甲子園に出場した。卒業後は東京ガスに入社。エースとして都市対抗で活躍し、21U野球ワールドカップ、アジア選手権の日本代表にも選出された。2016年のドラフト会議でオリックスに1位指名されて入団。4月から先発ローテ入りし、5月28日のロッテ戦でプロ初勝利。監督推薦で球宴にも出場し、8月26日の西武戦では初完封をマーク。8勝11敗、防御率3・74とエース・金子に次ぐ好成績を残した。