今年限りでヤクルトとの単年契約が終了するウラディミール・バレンティン外野手(33)が来季もチームに残留することになった。球団幹部が「(代理人と)交渉の最終段階。今月中にも契約を結べると思う」と話した。

 契約年数は1年で、年俸は今年と同じ300万ドル(約3億3700万円)前後と見込まれる。今年は開幕前のWBCオランダ代表で大活躍。公式戦ではチームに4人しかいない規定打席到達者の一人だ。

 そのため国内他球団から、去就が注目されていた。それでもヤクルトを選んだ理由をチーム関係者はこう話す。「バレは頭がいいからね。他球団の外国人選手の動向も気にしていたし、今後のことも考えて残留を決めたと思う」

 過去には冗談めかして他球団移籍を口にしたこともあるバレンティン。「お金だけなら他球団のほうが出したかもしれない。でも移籍して必ず成功したり幸せになるとは限らないってことをバレ自身がよく分かっていたから」と別の関係者。

 ヤクルトの外国人選手の移籍先としては巨人、DeNA、ロッテなどが挙げられるが、数年以内に契約が終了し、更新されないケースも多い。来季の所属先を選ぶポイントに「勝てるところでやりたい」と話していたバレンティンだが、最後は契約の「中身」を重視して“ツバメ愛”を貫いた形だ。