内海“ニセ侍”の汚名返上

2013年01月22日 11時00分

 巨人・内海がグアム自主トレを打ち上げ、後輩5投手とともに21日、帰国した。今回のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にかける左腕の情熱はすさまじく、後輩も目を見張るハイペースで調整を進めている。ナインも驚く高いモチベーションの源はどこからくるのか。探ってみると、突き当たったのはやはり“あの言葉”だった——。

 過去最も過酷なメニューを自らに課し、とことん肉体をいじめ抜いた内海。「100%近く自分を追い込めた。土台はできたので今度は技術面」と満足そうに約2週間のグアム自主トレを振り返った。

 同じ常夏の島で自主トレを張った阿部が「焦らない」をテーマに掲げたのとは対照的に、内海は「地獄のキャンプにする」と宣言。例年にないハイペース調整を積んだ。左腕をそこまで追い立てるのは「今回こそ——」というWBCへの強い思いだ。

 内海は前回2009年の第2回大会のメンバーに選ばれたが、国際球への対応に苦慮。結局、わずか1登板に終わった。さらにショックだったのは、帰国後、原監督からかけられた言葉だった。開幕から7試合勝ち星なしの左腕の不甲斐ない姿を、指揮官が「今のままだとニセ侍」と酷評したのだ。

 これを聞いた左腕の落ち込みぶりはハンパではなく、球団内ではしばらく“ニセ侍”という単語の使用が禁止されたほどだった。だが内海はその後、指揮官の言葉をバネに成長。周知の通り、10、11年と連続最多勝を獲得してエースと認められるまでになった。

 それでもやはり“ニセ侍”という強烈な汚名を返上する舞台は、WBCしかないと考えているのだろう。チーム関係者によると、内海は最近も周囲に「今年はWBCでもシーズンでも文句なしの成績を残す。原監督に『本当の侍になった』と言ってもらえるように今度こそ頑張る」と力強く宣言したという。

 4年ぶりにめぐってきた汚名挽回のチャンスだが、失敗すれば再び“ニセ侍”に逆戻り。気合いが入るのも当然だ。