中日が1日、ナゴヤ球場で秋季キャンプをスタート。チーフスカウトから転身、17年ぶりに現場復帰の石井昭男打撃コーチ(62)が伸び悩む高橋周平内野手(23)の再生に乗り出した。身ぶり手ぶりで約30分にわたって指導し「周平は最初に構える打撃フォームの形が入団前と違う。構えた位置からそのままいきなり振ろうとしている」と指摘。「なんで清宮があれだけドラフトで人気だったのかといえば、一番最初の構えができている。打てる選手というのはそれがある。清宮だって必ずバットが前へ、前へとリズムを取りながら動かしてから引いてバンと振る。打撃には押して引かないとポイントができない。周平もそれと同じことができていたのに…。簡単なことを忘れてしまっている」と現状の高橋は、日本ハムドラフト1位の早実・清宮以下とシビアに診断した。

 その上で石井コーチは「極端に言えば、いい状態のときだったそのときの状態から始めてみろ。壁にぶつかっちゃっていてそこから動けないでいる。そこから元に戻って壁を突き破れ」とアドバイスし、高橋も「なるほどと思った。今までにない指摘があった。やれるようにしないといけない」。石井塾効果で今度こそ大器・高橋は開花するか。