日本シリーズ第4戦が1日、横浜スタジアムで行われ、DeNAが6―0でソフトバンクに快勝。対戦成績を1勝3敗とした。

 2年ぶり8度目の日本一に王手をかけていたソフトバンクの4連勝での決着とはならなかった。DeNAのルーキー左腕に8回一死まで無安打無得点に抑えられ“左腕アレルギー”を露呈したように思えるが、まだまだ余裕たっぷり。むしろ“今日決まらなくてよかった”と言わんばかりの声まで飛び出して…。

 史上6チーム目となる無傷の4連勝での日本一を逃したソフトバンクだが、8回一死まで無安打に抑えられての零敗の割にはアッケラカンとしたものだった。工藤監督は「(浜口は)立ち上がり硬さがあったけど、うまくやられた。CSでも(同タイプの楽天・辛島に)やられたが、チェンジアップで緩急をつけられて打ちにくかった」と敗因に言及しつつも「まあ、そういう時もあります」とショックの色は見えない。

 達川ヘッドコーチも前向きだ。楽天とのCSファイナルSでは塩見、辛島を攻略できずにまさかの2連敗スタートとなっているだけに“左腕アレルギー”が心配されるところだが「今日は浜口に年イチ(年に1回)の投球をされた。明日(第5戦に先発予定)の石田がそれを上回るということはない。かえって良かった」と左腕石田との対戦にはプラスに作用すると分析した。

 球団スタッフも心の片隅でホッとしていた。もし、開幕4連勝でシリーズを制覇していたら、2日の福岡への移動で大混乱していた可能性があったからだ。第5戦までに決着がつかなかった場合に備えて3日の移動便は確保してあったが、2日に関しては「3連休の前日ということもあって、全員分の飛行機のチケットが取れていなかった」(球団関係者)。裏方さんは新幹線で約5時間かけて博多に戻ることも検討されていただけに、敗戦でひと安心(?)というわけだ。

 スコアは0―6とワンサイドになってしまったが、先発の和田は5回2失点と試合をつくった。3勝1敗で優位な立場にいることにも変わりはない。2年ぶりの日本一へ王手をかけているソフトバンクにとっては、小休止のような1敗だったようだ。