侍ジャパンに難敵ナックル刺客

2013年01月23日 16時00分

 侍ジャパンに難敵出現だ。第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)米国代表の暫定登録メンバーに選出されたR・A・ディッキー投手(38=ブルージェイズ)が決勝トーナメントでの日本戦実現を熱望。志願の先発登板を口にしていることが判明した。昨季サイ・ヤング賞を受賞した強力右腕は変則的なナックルボーラーとあって、日本代表関係者の間から対戦した場合の“二次災害”まで懸念する声が噴出している。

 

 

 ディッキーは18日(日本時間19日)に米スポーツ専門局ESPNのインタビューに応じ「米国を代表してWBCに出場できるのは大変に名誉なこと。今度のWBCでチャンピオンに輝くのは米国代表チームだ」と今大会にかける思いを激白。さらに「決勝トーナメントに上がって日本と対戦することになったら、自分が先発マウンドに立ちたい。そして前回王者である日本に完勝し、ひれ伏させたい。その自信はある」と日本代表への闘争心をあらわにした。

 

 侍ジャパンにとってディッキーの存在は間違いなく脅威だ。屈指のナックルボーラーとしてメジャーの強打者たちに恐れられ、対戦を嫌がられている。「ナックルの球速は平均100キロ強だが、ディッキーのは時に130キロ近い球速を計測することもある。しかも他のナックルボーラーと違って球種が豊富で140キロ弱のツーシームも投げられるから多くの打者はタイミングが取れない。しかも彼のナックルは、いまだに進化し続けているともいわれている」(メジャー関係者)というから実に厄介だ。

 

 昨季はメッツで20勝、防御率2・73、リーグトップの230奪三振を記録し、ナックルボーラーとしては史上初のサイ・ヤング賞も獲得した。このディッキーの米国代表入りを侍ジャパン側は早くから警戒しており「ディッキーとの対戦だけは是が非でも避けたい」とまで口にする関係者もいる。

 

「あんなタイプの投手は日本に全くいない。日本戦で彼が登板するとなると、かなり厳しい戦いを強いられることになる。何より怖いのはディッキーと対戦した打者がナックルボールによってタイミングを狂わされ、所属チームへ戻ってから公式戦での戦いに悪影響を及ぼしかねないこと。ディッキーはそれだけ危険な投手なんです」(同関係者)

 

 3月17~19日に米国・サンフランシスコのAT&Tパークで行われる決勝トーナメントで日本代表が米国代表先発のディッキーに快投を演じられたとしたら、まさかのV逸となる可能性が高い。その上、傷心の帰国後の公式戦でも“ディッキー後遺症”に悩まされるとなれば、侍ジャパンの面々にとっては踏んだり蹴ったりだ。そんな最悪のシナリオにならないためにも日本代表はナックルボール対策を練り直すか、あるいはディッキーとの対戦がなくなることを祈るしかない。