【セCS】広島崖っ縁…大下剛史氏「薮田先発正解だったか」

2017年10月24日 16時30分

4回、筒香(右)に本塁打を許す薮田

【大下剛史 熱血球論】セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第4戦は23日、マツダスタジアムで行われ、DeNAが広島に4―3で逆転勝ち。3連勝で対戦成績を3勝2敗(アドバンテージを含む)とし、19年ぶりの日本シリーズ進出に王手をかけた。

 広島の先発は当初の予定通りなら大瀬良の順番だった。しかし、実際に初回のマウンドに上がったのは、降雨コールド勝ちした18日の第1戦で5回無失点と好投した薮田だ。大瀬良はベンチ入りメンバーに入っており、CSファイナルSの残り試合は救援で起用するということなのだろう。

 短期決戦において、中4日での先発は珍しいことではない。ただ、アドバンテージを含めて2勝2敗の五分という状況の中で、いくら2日連続の降雨中止があったとはいえ、薮田をプロ初の中4日で投入する必要があったのか、はなはだ疑問である。救援陣に不安があって仕方なく大瀬良を後ろに回す…というわけではないのだからなおさらだ。

 こういう大舞台での起用には、シーズンで頑張ってくれた選手へのご褒美的な要素もある。5月末に中継ぎから先発に転向してチームトップの15勝を挙げた薮田の貢献度の高さは言うまでもないが、大瀬良だって24試合に先発して10勝2敗の成績でリーグ連覇に貢献した。十分に先発で投げる資格はあったはずだ。

 岡田を含めて今季2桁勝利を挙げた3投手は、いずれも25歳前後と年齢が似通っている。今後も切磋琢磨して将来のカープを支えていくべき人材で、チャンスは平等に与えた方がいい。大舞台での経験は選手ばかりでなく、チームにとっても財産になる。

 大瀬良はここまで順風満帆のプロ生活だったというわけではない。昨年までの2シーズンは先発枠に入れず、救援に回った。今季も勝負どころの8月末に調子を落として出場選手登録を外れるなど苦労が多かった。それだけに、本人は大舞台のまっさらなマウンドで投げたかったはず。次代を担うエース候補生の晴れ姿を見られず、私も残念だった。(本紙専属評論家)